Powered by

クレジットカード決済をオンラインで導入する方法~決済代行会社は使うべき?~

article-101_top.jpg

本記事ではWEBサイト上でクレジットカード決済を導入する際の流れや注意点、ポイントを説明します。いわゆるオンライン決済と呼ばれるこの手法では、対面店舗でのクレジットカード決済利用と異なり、専用の端末などは不要です。自社WEBサイトにオンライン決済を導入するためのサービス(オンライ決済サービス)を契約することで、サービス申込から提供までの便性を向上させることが可能です。

オンライン決済とは

クレジットカード決済を導入する方法は、大きくわけると以下の2つの形式に分かれます。

  1. オンライン決済
    消費者がECサイトやアプリ、WEB上でクレジットカード情報を入力する形式。(非対面決済とも呼ばれます)
  2. 対面決済
    消費者が実店舗等にある決済端末にクレジットカードを挿入/スワイプやかざす形式に加え、スマホに設定しているクレジットカードからタッチ決済やバーコード決済にて即時支払う形式。(例:QuickPayや楽天Pay

この記事では主にオンラインにおけるクレジットカード決済を導入する為に必要な手続き、注意点をご紹介します。

▼オンライン決済のすべてについては以下も併せてご覧ください

クレジットカード決済(オンライン)の導入方法

オンラインでクレジットカード決済を導入するためには「①加盟店契約」と「②決済システム」の二つが必要です。

1.加盟店契約

「加盟店契約」とは、事業者がオンラインサイト上でクレジットカード決済を利用するために必要な契約です。クレジットカード会社(アクワイアラー)が事業者の販売する商品やサービス、事業者のチェックを行い、審査を通過することで加盟店契約を締結できます。
締結方法にはクレジットカード会社(アクワイアラー)と個別で契約を結ぶ"直接契約方式"と、決済代行会社と契約する"包括代理契約方式"2種類の方法があります。

※アクワイアラー: VisaMastercardJCBなどの国際ブランドからライセンスを取得し、クレジットカード決済を導入する事業者の開拓、加盟審査や管理を行う機関です。
※イシュアー:クレジットカード会員の獲得、クレジットカードの発行、クレジットカード会員の管理を行う機関です。国内大手のイシュアーとしては、三井住友カードや三菱UFJニコス、トヨタファイナンスやクレディセゾン、ライフカードなどがあります。なお、JCBAmerican Expressは国際ブランドですが、イシュアーでもあります。

1-1直接契約方式の特徴

article-101_thumb01.jpg
▲直接契約方式の関係図

直接契約方式は、事業者が国際ブランドの加盟店獲得を行うアクワイアラーと契約する方法です。 複数の国際ブランドを利用したい場合、それぞれ個別に契約手続きをする必要があります。

1-2包括代理(包括加盟)契約方式の特徴

article-101_thumb02.jpg▲包括代理(包括加盟)の関係図

包括加盟契約方式は決済代行会社を通じて複数のアクワイアラーとの契約を行います。
契約条件の交渉、日次で発生する取引データの管理、売上金の入金処理や消込といったクレジットカード決済に関わる手続きや運用を一本化できるメリットがあります。
「クレジットカード決済は導入したいが、可能な限り手間はかけたくない」と考える事業者向けに、決済代行会社が決済・管理システムをサービスとして提供しています。

2.決済システム

オンラインのクレジットカード決済を導入する場合、決済処理を行うためのシステム導入が必要となります。クレジットカードで決済処理を実行する場合、以下の流れでクレジットカード番号、有効期限などの情報が連携されて、購買手続きが完了します。

カード会員(消費者)→ 加盟店(EC事業者) → (決済代行会社) → アクワイアラー(カード会社)

article-101_thumb03.jpg

クレジットカード番号などの重要情報は漏洩するリスクがないよう、堅牢なセキュリティを持ったシステムでなければ取扱うことができません。直接契約方式の場合加盟店はPCI DSSに準拠したシステムを構築する必要があり、独自でセキュリティ対応を行う場合は莫大な費用を要します。

PCI DSSに準拠した決済代行会社が提供するシステムを利用すると、より少ない負担で導入をすることが可能になります。

クレジットカード決済を導入する事業者のメリット

クレジットカード決済を導入することで、事業者には以下のメリットが存在します。

1.かご落ち(購入前の離脱)を防ぎ、売上向上につながる

ECサイトにおいて、商品をかご・カートに入れたのにも関わらず購入に至らないことを「かご落ち」と呼びます。消費者が利用したい決済手段がない場合、商品を選び、かごに入れても購入に至らないこともあります。
昨今、クレジットカードの利用率は右肩上がりに増加しており、特にECサイトでの商品の購入時は2020年時点で約80がクレジットカードを利用した決済であるため、クレジットカード決済の導入で販売機会の損失を防止することができます。
クレジットカード決済を導入し、かご落ちを防げることは大きなメリットと言えるでしょう。

※出典:総務省「情報通信白書令和3年版」

2.未回収リスクを減らせる

クレジットカード決済の導入で、事業者は料金の未回収リスクを下げることが可能です。
現金払いの銀行振込や代引き決済では商品を届けたとしても、支払いされないことも考えられます。一方クレジットカード払いにおいては、クレジットカード会社(イシュアー)がクレジットカード発行時に消費者の与信を行っていることもあり、支払いに対して一定の信用がおけます。

3.定期販売の仕組みを容易に導入でき、リピーターを獲得しやすい

クレジットカード決済では自動引き落としの仕組みがあるため、定期購入や定期契約などいわゆる「サブスク」において消費者側の支払いの負担を省くことができ、サービス利用や商品購入の継続率の向上が見込めます。
また、クレジットカード決済の導入は、都度購入のみを提供するECサイトにおいてもリピーターの獲得につながります。ECサイトでは、消費者はユーザー登録時にクレジットカード情報を合わせて登録すれば、次回以降は再入力をせずに支払いできるようにすることも可能です。
別のECサイトで新たにクレジットカード情報を入力するより、登録済みのECサイトの方が利用者にとっての購買までの手間が減り、リピート購入に繋がりやすくなります。

▼おすすめ記事

4.現金管理コストを削減できる

クレジットカード決済では入金タイミングが毎月決まっているため、入金管理の業務負担や工数を削減することが可能です。
現金決済の場合は銀行振込や代引きなどになるため、ECサイトでの決済であっても個別の入金確認に手間がかかります。支払いと同時に決済データが連携されるクレジットカード決済であれば、履歴がシステムに残り、情報は機械的に処理できるため経理作業の負担が減ります。

クレジットカード決済を導入する事業者側のデメリット、リスク

多くのメリットが存在するクレジットカード決済ですが、導入にあたってデメリットやリスクも認識しておくことが必要です。

1.クレジットカード決済導入にはコストがかかる

クレジットカード決済は、売上代金に応じて数パーセントの決済手数料や売上件数に応じた費用が発生し、これを事業者が負担する必要があります。しかし、これはクレジットカードに限定したコストではなく、オンライン決済を導入する際には決済手数料などの費用が発生します。
また、クレジットカード会社だけでなく決済代行会社が提供する決済システムやECカート事業者が提供するシステム利用料、サポート費用なども必要となります。

2.チャージバックが発生するリスクがある

チャージバックとは「不正利用や届いた商品の破損などを理由に、消費者(カード会員)が利用代金の支払いに同意しない場合に、クレジットカード会社がその売上を取消し、消費者に返金する仕組み」です。
チャージバックが発生すると、販売元である事業者は利用代金を徴収できず、さらに発送済みの商品等が返却される可能性は極めて低いため、事業者には損害が発生します。

つまり、チャージバックには売上未回収と商品損失という2つのリスクがあるのです。
不正利用によるチャージバックの防止には、セキュリティ対策を講じることが重要です具体的には、以下のようなセキュリティ対策を行うことで、不正利用のリスクを低減させることが可能です。

  • 決済時、クレジットカード券面に記載された3桁もしくは4桁の「セキュリティコード」を入力させる
  • クレジットクレジットカード会社のWebサイトで事前登録したパスワードの入力をさせ、本人認証を行う「EMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)」の導入
  • 不正利用検知システムの導入

上記の他、クレジットカード業界の情報セキュリティ基準である「PCI DSS」、国際規格の「ISO27001」、個人情報保護の体制整備を証明する「プライバシーマーク」などに準拠している決済代行会社を利用することも大切です。

▼おすすめ記事

クレジットカード決済についてよくある質問

article-101_thumb04.jpg

クレジットカード決済において、よくある質問にお答えします。

Q.クレジットカード決済の導入にはどんな費用がかかりますか?

以下の費用が掛かります。

  • 初期費用(サービス導入時のみ)
  • 月額費用
  • 処理料
  • 決済手数料

各費用の詳細については、以下のとおりです。

初期費用
クレジットカード決済導入の際にシステム導入の作業費用が発生する場合があります。
近年における初期費用は以前に比べて低価格化しており、初期費用が無料のプランを用意している会社もあります。
個人事業主や小規模な店舗でも導入がしやすくなっており、導入のハードルは以前に比べると下がってきているといえるでしょう。

月額費用
システム利用料や顧客情報の管理費用として、月額費用が必要な場合があります。
企業によっては追加費用を支払うことで、セキュリティ向上機能、入金サイクル指定、支払い方法追加などのオプション機能を付帯することが可能です。標準でどの機能が付帯されているか、契約前にしっかり確認すると良いでしょう。

処理料
1件のクレジットカード決済が実施される度に発生するのが処理料です。クレジットカード決済では前述の通り、各クレジットカード会社(アクワイアラー)やブランドのネットワークを通じて「取引可能か」を確認しています。(与信取得)

決済手数料
クレジットカード決済によって取引された売上金に対して、一定のパーセンテージが発生するのが決済手数料です。決済手数料はブランドやクレジットカード会社毎に個別に設定されることが一般的で、サービスを提供する企業だけでなく、事業者側の業種や規模、販売する商材によって異なります。
また、契約する決済代行会社によっても差が出てくる部分となります。自身が必要とするサービスと費用のバランスを見ながら、複数の会社のプランを比較検討し契約を結んでいきましょう。

Q.クレジットカード決済代行会社はどう選べばいいですか?

  • 決済代行会社を選ぶ際には、まずは実際の管理画面を見て、信頼性を判断するのが良いでしょう。
    管理画面上で最初に確認したいことは、「管理画面が本当に一元化されているか」です。
    管理画面はその決済代行会社の開発力や技術力がもっとも良く表れているページのため、今後の市場環境に対応できるかを判断する重要な部分です。
    その他、以下のような項目を比較検討して検討していくのも良いでしょう。何社の導入実績があるか
  • どのような業態に対応してきたか
  • セキュリティはしっかり整っているか

上記のほか、導入のポイントや導入までの流れについては以下のページで解説しています。より詳しく導入のポイントやフローを理解できますので、ぜひご確認ください。

決済代行会社の選び方|GMOペイメントゲートウェイ

まとめ

ECサイトにおいて、利用者の多いクレジットカード決済の導入は必要不可欠です。
クレジットカード決済の導入、顧客数の増加や顧客単価の向上を見込めるという大きなメリットがあります。しかし現在、クレジットカードだけでなく〇〇Pay、キャリア決済などの決済事業者は多様化しており、多くの決済サービス提供事業者と契約するのは人的・時間的コストがかかるうえ、経理処理が煩雑になるため難しいです。
各種決済手段を導入したい場合、決済代行会社と契約しサービスを一元管理するのが良いでしょう。決済代行会社のサービスを活用することで、事業者は個別の決済サービス提供事業者との契約が不要となり、細かい手続きやシステム構築などの対応は決済代行会社間のみで完結します。
個別契約よりも決済手数料を安く抑えられたり、入金処理業務を削減できたりするなどの利点もあるため、コストを抑えつつ導入したい場合は決済代行会社の利用をご検討ください。


決済業界のリーディングカンパニーであるGMOペイメントゲートウェイが提供する「PGマルチペイメントサービス」は、様々な決済手段をご用意しております。新たな決済手段も迅速に導入し顧客ニーズを逃しません。

また、事業規模や業態に応じてご要望にお応えできるように、GMOペイメントゲートウェイではグループで2つのサービスを用意しています。決済手段の選択に迷われたらまずはお問い合わせください。

※本コンテンツ内容の著作権は、GMOペイメントゲートウェイ株式会社に属します。

SSL GMOグローバルサインのサイトシール