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日経産業新聞 Smart Times連載

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フィンテック大国インド
...今やインドは洗練されたフィンテック大国である。この10年間、官民で取り組んできたデジタルインフラ整備が実を結び、新型コロナウイルスを起爆剤として大開花期を迎えている。今後の世界のフィンテックイノベーションをリードする可能性も十分ある。米国、アジア、日本でフィンテック事業と投資を20年間やってきた筆者の肌実感だ。...

急がれる支出管理のDX
...インターネットの登場以降、あらゆるモノ、サービスがオンラインで販売、購入できるようになってきた。法人分野ではどうか。いまだにほとんどの購入は見積もりや請求書は紙ベースで、銀行送金なども手作業である。どの会社にもあるこの膨大なペインを解決するために現れてきたのが新ジャンル「企業の支出管理」のデジタルトランスフォーメーション(DX)だ。...

創業期はTAMよりペイン
... 「TAMはどの程度だとよいのか」と聞いてくれる起業家が時々いる。TAMとは「Total Addressable Market」の略で獲得可能な最大の市場規模、つまり商品・サービスの総需要のことだ。この10年で急速に浸透した起業家と投資家の共通キーワードだ。...

EXITしなくても・・・
... 国内外で投資をして気づく大きな違いに、目指すEXITがある。海外の起業家は成功した暁には会社売却だと考える人は多い。大きなインパクトのある事業なら、GAFAなど100兆円単位の時価総額の事業会社が、自社の株式のほんの少しを使って丸ごと千億、時に兆単位で買ってくれるからだ。...

ユニコーン量産の地政学
... 日本にはユニコーンが少ないと言われている。その理由を「挑戦する起業家が少ないから」「VCの資金供給が少ないから」とする声がある。日本と海外で長年この世界に漬かり様々な関係者と議論した経験から思うことを述べたい。ユニコーンの必要性についてはここでは触れない。...

取締役会資料の工夫
... スタートアップ起業家におすすめの「取締役会の資料」について書いてみる。外部資金を募集しながらいずれ上場を経て大きく成長することを目指しているとする。...

貧困地域へ資金を束ねる
... ストイックにアグレッシブに、マイクロファイナンスで世界の貧困問題と向き合う起業家がいる。五常・アンド・カンパニーの慎社長だ。...

戦国時代 新興成長に通ず
... 「国盗り物語」「播磨灘物語」「関ケ原」。好きな本を3冊挙げろと言われたら必ずこの順番で答える。司馬遼太郎のどれも戦国時代の中期から末期を描いたものだ。飽きもせず20年間近く、折に触れてパラパラと読み直している。その都度はっと気づくことがあり、どの本も付箋やアンダーライン、コメントだらけである。...

「ふくらはぎ体操」の効用
... 日本のテレビ番組をつけていた時、娘が「これ見た方がいいよ」と言った。「座り方特集」だった。頭が一番さえている朝の貴重な時間をテレビで費やしたくないんだよね、とコーヒーを持って通り過ぎようとしたが、テレビ画面から聞き捨てならぬ言葉が聞こえてきた。...

アジアの新興とつながれ
... 初対面でとんでもない事業計画をぶち上げ、次に会った時その達成をあっさりと報告してくれる起業家が時々いる。シンガポールのAaron Tan(アーロン・タン)もそのひとりだ。...

課題先進国で技術橋渡し
... インド・バンガロールの洒落(しゃれ)た一軒家のオフィスでその若者は「僕たちのサービスはインド史上、いやアメリカでも見たことがないスピードで広がっています」と自信たっぷりに言った。1年前、米国のピッチイベント「YC Demo Day」で知り合った起業家を訪ねた時だ。...

ECの黒子 黒字化の訳
... 「2C2Pは昨年、通年で黒字だったが、これは続くのか?」。この7月、東南アジアの有力オンラインメディアの記事は半信半疑だった。東南アジア決済代行の最大手2C2P(ツーシー・ツーピー)社の黒字転換のニュースだ。それもそのはず。この地ではECや決済会社の黒字化なんて無理という固定観念が投資家、ジャーナリスト、フィンテック分野の起業家の間に長い間あったからだ。...

非対面IR 高まる満足度
... 「61回目にして、初の非対面での開催になりますが、ひとつよろしくお願い致します」。いつものように社長の挨拶で始まった当社の機関投資家向け決算説明会。2005年の上場来15年間、欠かさず毎四半期続けておりIR(投資家向け広報活動)チームと多くの経験値を積み上げてきた。しかし、今回はいつもと違った。オンライン開催だったのだ。...

顧客にとことん向き合う
... コロナ禍で多くのスタートアップは黒字化が急務になっている。言うまでもなく今後、投資家が激減するからだ。次の増資が成立せず「サドンデス」になる状態からすぐに抜け出す必要があるので、既存株主は「人員削減も選択肢に早急に黒字化を」と主張する。...

顧客のリピート、成長占う
... 「印刷機のシェアリング」で印刷業界に革新をもたらしたラクスル。名刺やパンフレットを作りたい人と印刷会社をマッチングし、あらゆる印刷物を短期間で作ることを可能にした。...

創業当初は節約が大事
... 「では私が御社の名刺をスキャンしに行きますよ」。Sansanの共同創業者は簡単に言った。我々が面倒がってやらずにいた「名刺の読み取り作業」を、代わりに自らが来てやってくれるという。「それ、早く言ってよ~」のテレビCMで有名なSansanは、今や日本を代表するSaaS企業だが、創業後はひたすら節約に努めていた。...

東南アで進む決済変革
... 東南アジアやインドは、消費市場をけん引する世代が日本とは異なっている。東南アジアは、デジタルネーティブと呼ばれる1980年代から2000年以降に生まれた世代の人口が、世界的にみて多い。...

驚きのインターン体験
... 知人の学生が東京でインターンを経験した。リンクトインで魅力的な会社を見つけ出し、問い合わせフォームから申し込んだという。応募した会社は社員100人未満の有名スタートアップ。昨年は数人のインターン枠に何十倍もの応募があったそうだが、彼女のような大学1年生にも応募資格があった。そういう企業は日本では少ない。当社も1年生のインターンは募集したことがない。...

AIとスマホで金融包摂
... 世界的な成長センターである東南アジアで、インドネシアが国内総生産(GDP)も人口も全体の約4割を占める大国であることは案外知られていない。だから日本よりも多いという東南アジアのユニコーン企業の大半がこの国にある。...

海外の同業知っておこう
...SaaSを使ったビジネスを始める予定の知人が訪ねてきてくれた。それまでいた業界とは異なる分野で起業する彼に、私はこんな質問をしてみた。「海外の同業を調べましたか」この質問に対して「探したけれど見つからなかった」という回答は多い。その場合、たいていは探し方が良くないか、ビジネス成立に何かしらの障害がある可能性を示している。...

中小にこそ「金融包摂」
... 貿易金融という渋いテーマがある。調べてみるととてつもなく大きな市場があるが、市場の大きさ以上に大きな意味がある。それは経済の基盤を流れる血流であり、不足したり滞ったりすると生存活動が機能しなくなるからだ。後述する国の成長に絶対必要な「外貨」も入ってこなくなる。...

東南アジア 大「公開」時代
... シンガポールやジャカルタで出会う起業家たちに、出口戦略をどう考えているかと尋ねると、鼻息の荒い会社ほどこう答えたものだ。「中国のアリババ集団が買収しにくるだろう」。だが、この1年間で明らかに流れが変わった。同じ質問に対し返ってくるのは「新規株式公開(IPO)する」という答えだ。ベンチャーキャピタリスト...

「足し算のAI」で急成長
... 人工知能(AI)の文字が入る記事を毎日目にするようになって久しい。まだまだ大企業のAI活用のニュースが多いが、私はスタートアップのAI活用に着目している。それも「AIなしでは存在し得なかったサービス」を提供するスタートアップ、すなわちAI型成長の企業だ。...

金融の嵐 各国に様々な型
... 嵐がくる。金融の分野にすさまじい変化の波が押し寄せていることは誰でもが感じている。インターネット技術の普及で、世界で数社のネット巨大企業が世界中の通信、広告、小売りといった巨大産業を10年少々でほぼ支配してしまったことを考えれば、キャッシュレス決済を含むフィンテックの衝撃の本質を理解できない金融機関...

人事戦略が成否を左右
... 「人員計画を見せてください。この10人はどのように採用する予定ですか」「このCTO(最高技術責任者)のA氏と技術部長B氏はどのような方なのでしょうか。なぜこのような体制図になっているのでしょうか」――。...

1000億円突破には鉄の意志
... いずれはソニーやホンダ、キーエンスのように世界に挑もうとする起業家を、資金面・戦略面の両方で応援するのが当社の仕事です。世界企業に成長するかの先行指標の一つは会社の時価総額。...

社内起業 私は旗振るのみ
... 「パスタ屋さんからトライアル導入の承諾をいただきました」。2014年2月、部下からこんなメッセージを受け取った。GMOペイメントゲートウェイのスマートフォン(スマホ)決済サービスの導入第1号が決まった瞬間だった。...

私を鍛えてくれた会議
... 私にとって修行の場となった会議がある。私が1994年に新卒で入社した日本合同ファイナンス(現在のジャフコ)で毎週月曜日の朝に行われていた「開発会議」だ。...

中国色に染まる東南アジア
... 「いつ中国の大手は東南アジア市場にやってくるのか」。冒頭のセリフは、5年前に私が家族でシンガポールに移住してきたときの東南アジアの起業家や投資家の関心事だった。それがこの1~2年で「どうすれば中国大手に出資・買収してもらえるか」になった。中国の力が増しただけではない。東南アジアの市場とスタートアップ...

ありがたきは共同創業者
... 私は新卒でベンチャーキャピタル(VC)に就職した。米国シリコンバレー駐在時に電子商取引(EC)革命を目の当たりにし、EC決済事業を日本で行うため起業した。1999年、29歳のときだった。...