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起業とは?日本における起業の現実と準備のポイントを解説

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新しく事業を興す起業。日本でもいくつもの起業が行われています。一方で、毎年多くの企業が閉じているのも事実です。起業すること自体はそれほど難しくありませんが、ビジネスを軌道にのせることは簡単ではありません。

ビジネスを軌道にのせるためには、起業前の準備が非常に大切です。
起業の定義や起業の前に準備すべきこと、さらには起業の際の資金調達方法について詳しく解説していきます。

1.起業とは?

起業とは、新たにビジネスを興すことです。親などのビジネスを承継することではありません。既存のビジネスを引き継ぐのではなく、自分でビジネスのアイデアなどを用意して、資金を集めて事業を立ち上げます。また、起業は個人事業主や法人などの事業形態は問いません。

2.日本における起業の現状

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日本国内における起業はどのような状況なのでしょうか?
日本における起業の現状について、詳しく見ていきましょう。

開業率(起業率)は増加中

「中小企業白書 2022」によると、開業率は2000年代を通じて緩やかに上昇。2018年に一度下がったものの、2020年に5.1%に回復しています。国により統計の性質が違うため単純比較は難しいものの、諸外国と比べるとまだまだ低いのが現状です。例えば米国は2019年時点で9.2%、英国は2020年時点で11.9%となっています。

3.起業する前に準備すべきこと

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起業は「ビジネスを始めよう」としてすぐにできるものではありません。起業の前にはビジネスプランや資金繰りなど準備が必要です。
起業前に準備すべきことはどのようなことなのか、主なポイントは次の4つです。

  1. 起業の目的とターゲットを明確にする
  2. 事業計画と資金繰り計画をしっかり立てる
  3. 起業の形態を決めて手続きする
  4. 資金調達を行う

起業の前に準備すべきことを段階に分けて詳しく解説していきます。

3-1.起業の目的とターゲットを明確にする

「何のために起業するのか」「誰に販売するのか」という目的とターゲットを明確にすることが非常に重要です。起業家の中には起業することそのものが目的になってしまい、何のために起業するのかということが明確になっていないケースがあります。

しかし起業には理念や目標が非常に重要です。「起業して社会や人の生活にどのように寄与したいのか」「どのくらいの利益を目指すのか」などの起業の目的をまずは明確にしましょう。
また、ターゲットの設定も非常に重要です。誰に何を販売するのかが明確になっていない企業は売上を確保することが非常に困難になります。市場を調査し、どのようなニーズがあるのかを把握し、ニーズにあった商品やサービスを提供することで売上を確保できる可能性が出てきます。
無計画に起業するのではなく、目的とターゲットを明確にした上で起業することが非常に重要です。

3-2.事業計画と資金繰り計画をしっかり立てる

起業の際には計画が非常に重要です。販売計画、仕入計画をしっかり立てて、1年程度は毎月の売上や支出の計画をシビアに立てていきましょう。
また、資金繰りの計画も重要です。以下の入出金について、できれば日次で管理する計画を立てて、毎日の資金の残高を予測しておきましょう。

  • 借入金
  • 出資金
  • 売上金の入金
  • 支払い
  • 借入金の返済

とくに売上金の入金については売上発生と異なることが多く、業種によっては2ヶ月から3ヶ月先になることも珍しくありません。

「いつ、何のお金が入金になるのか、支払いになるのか」という資金繰り管理は非常に重要です。
企業は赤字だから倒産するのではなく、資金繰りに行き詰まり支払いができなくなることによって倒産します。
資金繰りの管理は収支管理よりも重要ということをよく理解しておきましょう。

また、計画は絵に描いた餅では何の意味もありません。市場を調査して実現可能性のある売上予測を立てましょう。

3-3.起業の形態を決めて手続きする

起業の形態をどうするかという点も重要です。
起業の形態には「個人事業主」「合同会社」「株式会社」の3つの種類があります。それぞれの特徴を表にまとめました。

個人事業主 合同会社 株式会社
信用力 信用力は低い

株式会社より信用力がない
広く資金を集めることはできない。

最も信用力がある。
投資家へ株式を売却できるので広く資金を集めることができる

費用 無料

登録免許税が株式会社より安いので設立費用を抑えられる
定款用収入印紙代
(電子定款では不要):40,000円

登録免許税:60,000円
または資本金額×0.7%のうち高いほう

設立にかかる費用が高い

定款用収入印紙代
(電子定款では不要):40,000円

定款認証料:
・資本金100万円未満:30,000円
・資本金100万円以上300万円未満:40,000円
・資本金300万円以上:50,000円

登録免許税:150,000円
または資本金額×0.7%のうち高いほう

その他 開業手続きが簡単 社員=会社の所有者

自分1人で事業を始めるのであれば、個人事業主でも十分です。
しかし投資家などから資金を集めたいのであれば、株式会社化して株式を売却できるようにした方がよいでしょう。

※ 参考:日本公証人連合会「会社の定款手数料の改定」
※ 参考:国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」

3-4.資金調達を行う

起業の際には資金調達も非常に重要です。
起業に必要な資金は開業時の初期投資と、開業後一定期間の運転資金です。開業に必要な設備などの見積もりをし、まずは開業資金を明確にしましょう。

また、開業してすぐに売上を作ることができるわけではありません。一般的には軌道に乗るまでは一年程度の時間が必要になります。そのため、ある程度の運転資金は手元に必要です。人件費、家賃、販売経費、開発費等、毎月必要になる経費をすべて洗い出し、最低でも6ヶ月分程度の運転資金は開業前に用意しておきましょう。

起業に必要な資金は自己資金で用意できればそれに越したことはありません。しかし、開業資金を自己資金で賄うことが困難な場合は、借入や出資によって調達するのが一般的です。外部からの資金調達方法について、次の章で詳しく解説していきます。

4.起業の際の資金調達方法

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資金調達方法に大きく「返済が必要」なものと「返済が不要」なものがあります。
ここでは3つの資金調達方法、「助成金・補助金」「エクイティファイナンス」「デッドファイナンス」について紹介します。

自己資金を貯める

まず初めに、起業するために必ず資金調達をしなければならないというわけではありません。自ら自己資金を貯めて、必要な自己資金が貯まった段階で開業し資金繰りに困ることがなければ問題ありません。
ただし、開業に必要な資金や見込まれる運転資金が大きくなれば、必要な資金を自身のみで準備することは難しくなります。そこで資金調達を行う選択肢が出てきます。

4-1.助成金・補助金を利用する

助成金や補助金を利用する方法もあります。自治体では地元経済活性化のために起業時に助成金や補助金を出しているケースがあります。

また、地域によっては創業助成金が用意されている場合があります。一定の要件を満たすことで補助金などを受け取ることができる可能性があります。

4-2.出資を募る(エクイティファイナンス)

出資は原則返済の必要がない資金調達の方法です。
新株や新株予約権付社債の発行による資金調達であり「エクイティファイナンス」と呼ばれます。将来成長する可能性を秘めていることを投資家に認識してもらうことで出資をしてもらいます。
エクイティファイナンスのメリットは資金面だけではなく、投資家から経営や事業運営のサポートを受けられる場合が多いこともあげられます。

なお、デメリットとして投資家へ株式(会社の所有権)を譲渡する必要があるため、創業者のオーナーシップが低下した際などに、経営における重大な意思決定をできなくなることもあります。

4-3.融資や社債発行を利用する(デッドファイナンス)

融資や社債発行などによる返済義務が発生する資金調達の方法をデッドファイナンスと呼びます。株式の希薄化を抑えられるメリットがあります。

日本政策金融公庫や地方自治体では「新規開業資金」や「創業融資」を行っているので、創業計画が問題ないと判断されるものであれば創業に必要な資金を借りることが可能です。

また、特定の投資家が49人以下であれば少人数私募債という形で出資者を募ることもできます。

5.起業には入念な準備が必要不可欠

起業とは新たなビジネスを興すことです。

基本的には誰かのビジネスを引き継ぐものではないので、入念な事業計画と資金繰り計画や販売計画などの計画性が重要です。
市場に対して詳細な調査を行い、誰に何を売るのか明確化するとともに、しっかりとした販売戦略を立てた上で資金確保をすることを心がける必要があります。
また、資金調達方法としては自己資金を貯めるだけでなく、融資や出資を受ける方法や、自治体の補助金や助成金などもあります。アンテナを高く張って、資金繰りについても情報収集を怠らないようにしましょう。

最後に、起業は手段であり目的でもゴールでもありません。ビジネスとしてお客様へ商品やサービスを提供し、その対価をいただきます。起業の準備をしながら対価をいただくかも考えていきましょう。
オンライン、オフライン双方においてお客様からのお支払いには決済システムの導入が必要です。自身のビジネスにあった決済手段にはどういうものがあるのか、以下の記事も参考にご覧ください。

▶参考記事:「オンライン決済の全て。決済の種類から選び方まで徹底解説

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