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GMO-PGはなぜ海外で金融関連事業を展開するのか――FinTech企業への投融資とその狙い

GMO-PGはなぜ海外で金融関連事業を展開するのか――FinTech企業への投融資とその狙い

GMOペイメントゲートウェイ(以下、GMO-PG)は、国内で培った決済・金融関連事業の知見を生かし、複数の国・地域で決済事業や金融関連事業を展開しています。東南アジアやインドでは、FinTech企業への出資・融資を通じた支援にも取り組んでいます。

その背景にある考え方の一つが、テクノロジーを通じて金融サービスをより多くの人に届ける「ファイナンシャル・インクルージョン」です。一方、海外にはFinTechが発展している市場もあり、現地企業への投融資や関係構築を通じて得られる知見を、国内を含むGMO-PGの事業にも生かしていくことを目指しています。

なぜGMO-PGが海外で金融関連事業に取り組むのか。どのような企業を支援し、そこでどのような価値を生み出そうとしているのか。アジア事業統括部の中嶋孝平に、海外事業の狙いと仕事の魅力を聞きました。

※役職・所属・事業内容・数値などは、記事公開時点の情報です。

【この記事でわかること】(クリックで開く)
  • GMO-PGは、複数の国・地域で決済・金融関連事業を展開し、海外のFinTech企業への出資・融資にも取り組んでいる
  • 海外事業では、ファイナンシャル・インクルージョンの実現や、成長するFinTech企業の支援を目指している
  • 国内で培った決済・金融関連事業の知見を海外で生かすとともに、海外で得る知見を国内を含む事業にも生かしていくことを目指している
中嶋 孝平

GMOペイメントゲートウェイ
企業価値創造戦略 統括本部 アジア事業統括部 統括部長

中嶋 孝平(なかじま こうへい)

1980年生まれ。2003年東京大学卒業後M&Aアドバイザリー会社を経て、リクルートに入社。2013年よりインドネシアジャカルタに駐在し、旅行系EC事業の立ち上げを行う。
2017年GMO-PG入社。海外企業に対する投資を担当。その後融資事業の開始にあたり担当に手を挙げる。
シンガポールを拠点にして、東南アジアとインドにおいて投融資活動を行っている。

GMO-PGの海外事業――複数の国・地域で決済・金融関連事業を展開

Q. 海外ではどのような事業を行っていますか。

台湾、シンガポール、タイ、マレーシア、インドおよびアメリカにて融資事業や決済事業を行っています。

私は現在シンガポールに駐在し、東南アジア・インドを中心にMSB(マネーサービスビジネス)、つまり金融関連事業を行っています。

日本では、当社は決済代行事業と、その決済ビジネスで築いた顧客基盤やデータを生かして融資をはじめとしたMSB事業を行っています。

一方、海外では現地の様々な事情も含め、自前で事業を行うのが容易ではありません。そこでまずは、当社が得意分野とする決済や融資事業を行うFinTechのスタートアップ企業に対して融資をしたり、出資による事業提携などを積極的に行っています。

出資と融資の違い

出資と融資の大きな違いは、提供された資金について返済義務があるかどうかです。出資には原則として返済義務がなく、融資には返済義務があります。また、それぞれ資金を提供する側の目的も異なります。

出資は事業の将来的な成功や成長に対して資金を提供し、出資額などに応じた利益配当を受けたり、出資によって得られた株式を売却することによりキャピタルゲインを得たり、経営に参加する権利を得たりすることを目的とします。配当金やキャピタルゲインだけでなく、投資側は事業提携を行うなど事業的なメリットも考えます。

一方、融資は資金を提供し、利子とともに最終的には元本も返済してもらうことで利益を得ます。出資はその結果が表れるのが長期にわたることもあり、ハイリスク・ハイリターンな側面がありますが、融資は資金の返済が前提となるためリスクが相対的に低くなります。

GMO-PGが海外で金融関連事業を行う理由――ファイナンシャル・インクルージョンを目指す

GMO-PGが海外で金融関連事業を行う理由

Q. なぜ海外で事業を行っているのですか。

GMO-PGが海外で金融関連事業に取り組む背景には、テクノロジーの力で決済・金融関連サービスをより便利にし、金融サービスを十分に利用しにくい人々を含め、より多くの人に提供していく「ファイナンシャル・インクルージョン」という考え方があります。

我々は、従前から決済代行事業を海外展開していますが、さらにその先を見据え、テクノロジーの力で、決済・金融関連サービスをより便利なものにし、新興国の中間層を含めてより多くの人に提供していくことをビジョンとしています。

日本以外の国々において、今すぐに直接決済や金融関連サービスを提供することは難しいので、まずはUnbanked、Underbanked(非銀行利用者層、銀行がサービス対象としないユーザー層)といわれるような人たちに金融サービスを提供する現地のFinTech企業を、出資や融資といった形で支援することで、先ほどのビジョンを間接的に実現していこうとしています。

また、それ以外にも、社会貢献や企業統治に真摯に取り組む企業に対して、つまりESGの観点で出資や融資をする企業を探しインパクト投資を行うことで、間接的に社会の革新や課題解決を支援しています。

日本国内での知見がたまっているため、本当に実力のある企業、正しいビジョンを持っている企業を見極めることができます。さらに、資金だけではなく、情報提供や関係を築いてきたアジア諸国の企業の紹介などもできます。

例えば、インドネシアのある企業がタイに進出したいとなった際は、当社出資先の決済代行会社の最大手を紹介するなどWin-Winの関係を築くことができました。

・GMO-PGの事業全体については、「統合報告書」もあわせてご覧ください。

GMO-PGが支援する東南アジア・インドのFinTech企業

Q. どのようなスタートアップに融資していますか。

人口が多くGDP成長率も高いインドネシアとインドの企業3社をご紹介します。

Investree――中小企業の資金調達を支援

Investreeは、インドネシアでSME(中堅中小企業)向けに、ファクタリングサービスを主とするP2P融資プラットフォームを提供するFinTech企業です。

借り手と貸し手をオンライン上で繋ぎ、貸し手が売掛債権を買い取ることで、借り手の資金調達をサポートしています。SMEにとっては、売掛金の入金を早めることで事業成長を加速させることができ、その支援をしています。

FinAccel――「Kredivo」で後払いや分割払いなどを提供

FinAccelは、インドネシアにて、「Kredivo」という後払いや分割払い、及び個人ローンサービスを提供している企業です。

銀行口座の保有率が低い同国では、クレジットカードの保有率も約3%と低く、ECサイトでの決済手段が限られていました。Kredivoでは独自のクレジットスコアリングを行う技術を用いることで利用者を獲得し、爆発的に普及が進んでいます。

RentoMojo――インドでPOSファイナンスを展開

RentoMojoは、インドにおいて、家具・家電・スマホを個人がサブスクリプション形式で利用できるという事業を行っており、所有しないで利用するという新しいニーズにこたえたことで、特に都市部の若者に受け入れられています。

同社のサイトにとどまらず、パートナー企業のECサイトや小売実店舗の購入でも同社からリースを受けることができるため、POSファイナンス(商品の購入時点で融資を受け、分割払いや後払いをできる融資サービス)でのポジショニングをしています。

これらの会社はすべて、テクノロジーを活用して、中間層に対して資金面でのサポートを実現する金融サービスを提供することで、人々の日々の生活の向上やビジネス発展に貢献しています。

決済・FinTechの知見が海外事業の強みになる

決済・FinTechの知見が海外事業の強みになる

Q. なぜグローバル市場で戦えるのですか。

東南アジアの国々はスタートアップが沢山出てきています。一方で、銀行などは大手企業への融資は行うものの、なかなかスタートアップには融資が難しい状況です。

そこで、我々のような企業が優良な企業を見極めて融資をさせてもらうことで、事業の拡大をお手伝いできると考えています。

もちろん他のグローバルな機関投資家も積極的に出資や融資を実行しようとしています。その中でも、特に我々が得意とする決済やFinTech領域では、これまで培ってきた知見を生かして有望な企業を発掘し、事業を展開できることが強みだと考えています。

早期の投融資が将来の事業連携につながる

Q. 海外で早期に出資・融資を行うことには、どのようなメリットがありますか。

先んじて出資、融資を行うメリットとしては、将来有望な企業と良い関係を早期に築けることで、後々の事業拡大などの際にも協力し合えることです。また、収益的な面でもメリットがあります。

スタートアップは将来的なリスクがあることから、融資を受けづらい状況にあります。そのため、リスクに応じて金利条件が高めに設定されるケースがあります。当社はそうした将来的なリスクを認識したうえで融資を行っており、貸し手側として相応の金利収入を得られる点も、収益面でのメリットになります。

海外金融事業で求められる、事業を理解しWin-Winを設計する力

Q. 今後の海外事業について教えてください。

企業と経営者を見極め、信頼関係を築く

ゆくゆくは当社自らサービスを提供していきたいと考えていますが、まずは間接的であっても上記のような形でその国の発展に貢献していくことを目指しています。

手当たり次第に融資、出資をするのではなく、あくまでもその会社、経営者を見て判断します。しっかりとコミュニケーションをとり、信頼関係を築けると判断したうえで、融資、出資をしています。

私はこの3年間で複数の経営者と関わらせていただいていますが、どの経営者もとても魅力的で、社会貢献のために事業を行っています。このような企業のお手伝いができている喜びを非常に感じており、今後も優れた将来有望な企業を発掘できるよう努めていきます。

法規制や会計も踏まえ、各社に合うスキームをつくる

最後に、この仕事は法規制、会計処理など沢山のハードルがあります。各社事業が全然違うため、一つ一つオーダーメイドで契約などを整えていきます。

そもそも相手の事業モデルを理解した上でマッチする融資スキームを提案することは必須であり、Win-Winの関係を設計するのが重要です。

海外の国々の発展に関われることが仕事の魅力

大変ではありますが、間接的とはいえ融資を実現することで海外の国々の発展に関われるという点は非常にやりがいがあり、面白い仕事です。

当社は今後も世界の国々の発展に貢献できるように海外事業を拡大していきます。

海外の企業や経営者と向き合い、決済・金融の知見を生かして各社に合った仕組みをつくる仕事に関心がある方は、GMO-PGの採用情報もご覧ください。

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FAQ

よくある質問(FAQを開く)

Q. GMO-PGは海外でどのような事業を行っていますか?

A. GMO-PGは、複数の国・地域で決済事業や金融関連事業を展開しています。東南アジア・インドでは、現地FinTech企業への出資・融資を通じた支援にも取り組んでいます。

Q. GMO-PGが海外のFinTech企業に出資・融資する目的は何ですか?

A. 現地のFinTech企業を支援することで、金融サービスをより多くの人に届けるファイナンシャル・インクルージョンの実現に間接的に取り組むことなどを目的としています。

Q. ファイナンシャル・インクルージョンとは何ですか?

A. 金融サービスを十分に利用しにくい人々を含め、より多くの人が必要な金融サービスを利用できるようにする考え方です。

Q. GMO-PGが海外のFinTech領域で生かしている強みは何ですか?

A. 国内の決済・金融関連事業で培った知見です。資金提供に加え、情報提供やアジア諸国の企業の紹介なども行っています。

Q. GMO-PGの海外金融事業ではどのような仕事を行いますか?

A. 投融資先の事業モデルを理解し、法規制や会計処理などを踏まえて、各社に合った融資スキームや双方にメリットのある関係を設計します。

(by あなたのとなりに、決済を 編集チーム)

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