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スマホで完結、後払い型決済「こんど払い byGMO」【事業責任者に聴く誕生秘話】

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2020年5月にリリースされたサービス・コンテンツ向け後払い型決済サービス「こんど払い byGMO」(以下、こんど払い)。会員登録や手持ち現金、クレジットカードは不要。購入時にスマホで簡単な認証をするだけで、その月の支払い分をまとめて翌月にコンビニ払いできる新しい決済方法だ。今回は「こんど払い」の事業責任者に開発背景となったオンライン決済の市況やサービス内容などを聴いた

年130%で成長する後払い型決済市場

----はじめに、「こんど払い」リリースの背景を教えてください。

背景には後払い型決済サービス市場の急激な成長があります。日本での後払い取扱高は2017年度より毎年約130%の成長をしていて、2017年度に約4,400億円だったものが2019年度には約7,550億円にまで伸びました。
当社では、2013年よりグループ会社のGMOペイメントサービスで主に物販向けの後払い型決済サービス「GMO後払い」を提供していますが、年々ご利用いただく事業者様数や1社様あたりの取扱高が増えています。
当社総合決済サービス「PGマルチペイメントサービス」をご利用の事業者様からの後払い決済導入ニーズも増えており、物販ECサイト様には「GMO後払い」をご提供していますが、サービスやコンテンツといった「物販以外」を販売する事業者様向けの後払いサービスがなかったので、新サービスとして2019年夏頃、サービス・コンテンツ向けの後払い型決済サービス「こんど払い」の企画が始まりました。

後払い決済サービス市場規模予測

出所:矢野経済研究所オンライン決済サービスプロバイダーの現状と将来予測_2020年版
※2017~2019年は矢野経済研究所公表の調査結果、2020年~2023年はその予測を元に同社にて按分推移予測したもの
※株式会社矢野経済研究所「2020年版 オンライン決済サービスプロバイダーの現状と将来予測」

----後払いが伸びているのですね。ECサイトなどで買い物をする時、クレジットカードなどで即時支払いをする人が減っているのですか?

いいえ、減っているわけではありません。ECのすそ野が広がっていく中で、もともとあった後払いニーズがより大きくなっているのだと思います。2020年の日銀の調査では、日常生活の支払いでの現金以外の決済手段の利用状況として、「決済時にクレジットカードを利用することがある」と回答したのは全体の72.3%と、クレジットカードの利用は最も多いです。ECサイトにおいても同様の傾向があると考えています。しかし注意したいのが「利用することがある」という表現です。つまり72.3%のなかには、たまに利用するユーザーも含まれており、クレジットカードをメインの決済手段に据える人は、この数字よりも少ないことがわかります。

----ECサイトを運営する場合、クレジットカード以外の支払い方法も提供する必要があるということでしょうか?

その通りです。若年層やクレジットカードをお持ちでない方、あまり使わない方など、約30%のクレジットカードを利用しない方に対して、適切な決済手段を提供する必要があります。同じ日銀の調査を見てみると、31.6%が銀行振込を、28.3%がコンビニ前払いを、17.0%が代引きを使うことがあると回答しています。この回答をグラフにしたのですが、銀行振込にはコンビニATMでの振込も含むので、ユーザーの支払い行動において、コンビニが重要な役割を占めているのがわかります。後払い型決済の市場成長、コンビニの活用から「こんど払い」の着想が生まれました。

生活意識におけるアンケート調査

出所:日本銀行「生活意識におけるアンケート調査」2020年7月
※EC利用可能かつ都度決済利用上位の数値のみを当社にて抜粋したもの

必要なのはスマホのみ、1ヶ月分をまとめて払える

24時間いつでも支払える

----「こんど払い」のサービス内容について、簡単に教えてください。

スマホさえあれば誰でも使える後払い型決済です。会員登録やアプリインストールは不要で、必要なのは携帯電話番号とメールアドレスのみ。SMSとメールで即時送られる認証コードを入力するだけですぐに購入できます。支払いは翌月初に送られる請求連絡をもとに、1ヶ月分まとめて翌月中にコンビニ店頭でお払いいただきます。

----ユーザーからすると、どんなメリットがあるのですか?

まずはスマホさえあれば使えること。当社の審査はもちろんありますが、面倒な事前申し込み登録などをせずともご利用いただけます。また、前払いや代引きのように手持ちの現金がなくても購入できること。それから一般的な後払いでは購入ごとに請求されるのに対して、こんど払いは1ヶ月分まとめてなので、月に何度購入しても支払いの手間は1回しかかからないのも利点です。また手数料も、都度請求の場合は毎回発生しますが、「こんど払い」は一カ月間の合計金額に対して300円600円とお得になっています。

----開始して半年たちますが、どのようなシーンで利用されていますか?

スマホゲームの課金や配信ライブの投げ銭、動画・音楽などのデジタルコンテンツの購入など、比較的少額の支払いが月に何度も発生するようなサービスモデルでの利用が多いです。ユーザーは手数料と支払いの手間を抑えるだけでなく、何よりすぐ購入することができます。特に課金や投げ銭などは即時性が重要ですから。

現金利用がEC以上に多い対面での決済手段としてもおすすめしています。感染症対策のためもありキャッシュレス化が叫ばれているなか、クレジットカードを持たない、あまり使わない層も幅広くスマホで簡単にEC決済できることに意義があると感じています。

導入コストを抑えてクレジットカード非利用者が狙える

導入コストを抑えてクレジットカード非利用者が狙える

----ユーザーにとって利用価値が高いサービスですね。こんど払いを導入した際の事業者側のメリットを教えてください。

「ユーザーの手間の少なさ」が、そのまま事業者様のメリットにもなります。なぜなら購入までの手続きが少なければ少ないほど、ユーザーの離脱が抑えられるからです。実際に導入後、売り上げが26%上がった事業者様もあります。

----離脱率を下げる以外では、どんな課題の解決が期待できますか?

「こんど払い」で解決したかった大きな課題に、"クレジットカードを利用していないスマホユーザーを獲得"する際の導入コストの低減があります。これまでは、キャリア決済や各種Pay決済を用意する必要がありました。しかし事業者様は決済会社それぞれと接続する必要があり、しかも手数料も安くありません。コストパフォーマンスの観点から導入を諦めた事業者様も多く、同じ目的を「こんど払い」のみを導入することで実現できます。導入に掛かる期間も2週間から1ヶ月ほどとなっています。

また、これは事象者様の課題ではないですが、若年層や、何らかの事情でクレジットカードを持てない方・積極的には使わない方もいます。そうした方でもスマホさえあれば使える「こんど払い」には、社会的意義があると考えています。

----前例のないサービスだけにリリースまでには困難が多かったのではないですか?

法規制リスクを抑えながら、いかに事業者様ニーズへマッチするか、既存サービスと差別化していくか、収益化していくかを、複合的に考える必要がありました。規約作成や一般ユーザーへのサポートフロースクリプト作成など、営業としての領域外の業務も漏れなく緻密に設計することが大変でした。困難とまでは言わないですがあえて開発事情を伝えるとそんなところでしょうか。

----リリース後の反応はいかがでしょうか?

やはり私たちが想定していた課題感を持つ事業者様は多かったようで、何社からも引き合いをいただきました。導入いただいた事業者様のなかには、こんど払いの利用率が17%にもなったところもあります。通常の決済手段追加では、1~2%でスタートすることが多いのですが、17%という利用率にエンドユーザーからの手応えも感じています。

導入コストを抑えてクレジットカード非利用者が狙える

▲ある事業者様の「こんど払い」導入後の利用決済手段の割合

ユーザー負担低減で、さらに支持されるサービスへ

----今後の展望を教えてください。

これまで同様、メインターゲットはBtoCのデジタル商材を扱う事業者様を考えていますが、メインターゲット以外にも裾野を広めていきたいです。
というのも、EC事業は売上の自然増が限られています。決済手段のカバリング領域を増やしたいというニーズはビジネスモデル問わずあると思うので、比較的コストの低い打ち手として提案を進めていくつもりです。コロナ禍による対面キャッシュレスの波に対しても、展開していきたいです。

また電話番号とメールアドレスでの契約と与信判定という新しい挑戦を積み上げていくことで、与信データを蓄積していく狙いもあります。いずれはそのデータを活用して新たなビジネス創出も視野に入れつつ、ビジネスを発展させていきます。

----直近の打ち手は? 「こんど払い」の改善を楽しみに待つためにも最後に教えてください。

実はサービスの改善策は常に何手も用意していて、ニーズの多い順に対応しています。動いている次の大きな改善としては、継続利用をされるユーザーの負担削減があります。具体的には、同じ事業者様ですでに「こんど払い」を利用されているユーザーについて、SMSとメールでの認証手順を省くことを考えています。2021年5月を予定しているので、楽しみにお待ちください。これによりリピーターの購買体験をよりスムーズにすることと月額サービスへの対応を実現します。


(by あなたのとなりに、決済を編集チーム)

※2021年1月取材時点の内容です。
※本コンテンツ内容の著作権は、GMOペイメントゲートウェイ株式会社に属します。