決済基礎知識
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クレジットカード決済のエラーコード実務ガイド|原因・ユーザー案内・承認率改善まで解説
この記事のポイント
- G12・G30など頻出するクレジットカード決済エラーコードの原因と仕組みを解説
- CS担当者の負担を減らす「お客様向け返信メールのテンプレート」を公開
- カゴ落ちを防ぎ「オーソリ承認率」を改善するシステム的な根本対策がわかる
INDEX
「またエラーのお問い合わせが来た......」
ECサイトのカスタマーサポート(CS)の方なら、このような状況に直面されたことがあるのではないでしょうか。ユーザー様からの「なぜ決済ができないのか」という問い合わせ対応はCS担当者様にとって頻度の高い業務の一つともいえるでしょう。
本記事では、GMOペイメントゲートウェイ(以下、GMO-PG)の「PGマルチペイメントサービス」で表示されるクレジットカード決済の代表的なエラーコードの発生原因と背景をわかりやすく整理し、実務でご活用いただける「ユーザー様向けメールテンプレート」もご提示。さらに、現場の個別対応だけでは防ぎきれないカゴ落ち(離脱)を防ぐための「オーソリ承認率の改善」というアプローチについても詳しく解説します。
まず知っておきたい、クレジットカード決済の「エラーコード」と詳細を教えられない理由
クレジットカード決済「エラーコード」の基本的な仕組み
ECサイトなどのオンライン決済において、クレジットカード決済が何らかの理由で完了しなかった場合、PSP(決済代行会社)等の管理画面にはアルファベットから始まる英数字のコードが記載されます。PGマルチペイメントサービスでは、「G」から始まるコードがクレジットカード決済の承認判定に関するエラーとして表示されます。
このコードは、ユーザー様が利用しているクレジットカードを発行した会社(イシュア)が、決済処理(オーソリゼーション)を承認しなかった理由を、決済代行会社(PSP)を通じて加盟店様(ECサイト運営者)へ伝えるためのステータスコードです。
ここで多くのCS担当者様がつまずくのが、「エラーがG30であることはわかるが、なぜG30判定になったのか、その具体的な理由まではわからない」というジレンマです。
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詳細な理由が教えられないのは「仕組み上そうなっている」から
ユーザー様から「理由を教えてほしい」と強く要望されても、お答えできないのには明確な理由があります。エラーの詳細な事由は、カード会社(イシュア)から加盟店様へ開示されない仕組みとなっているからです。
たとえば、管理画面に「G30(保留判定):カード会社オーソリエラー」と表示されていたとします。しかし、それが「利用限度額ギリギリだったから」なのか、「深夜帯の高額決済でセキュリティロックがかかったから」なのか、あるいは「過去の不正利用パターンと類似していたから」なのかといった個別の事情までは、加盟店様側にはデータとして送られません。
この仕組みは、カード会員様の個人情報・プライバシー保護と、悪意ある第三者への情報漏えい(不正利用のヒントを与えないための対策)の観点から、クレジットカード業界全体で設けられているルールです。
つまり、CS担当者様が「詳しい理由をお伝えできない」のは、ユーザー様への配慮が足りないわけでも、対応力不足でもなく、セキュリティの構造上、EC事業者側に情報が提供されていないからなのです。この前提をCSチーム内でしっかりと共有しておくだけで、ユーザー対応時の心理的ハードルは軽減できます。「なぜ教えてくれないんだ」というお声に対しても「個人信用情報にかかわるため、当社にも開示されておりません」と冷静にお伝えできるようになります。
【速引き】よく発生するGコード早見表(原因・対応方針・警戒レベル一覧)
まずは、お問い合わせに繋がりやすい代表的なエラーコードを一覧で把握しておきましょう。お問い合わせが入った際にすぐ参照できるよう、チーム内で共有し「早見表」としてご活用ください。
なお、これらのGから始まるエラーコードは、カード会社から返却される内容を目安に分類されています。カード会社によっては目安と異なるエラーコードを返却する場合もありますが、いずれにしてもカード会社側の判定になります。「G」から始まるエラーコードの判定理由についてお知りになりたい場合は、ユーザー様からご利用のクレジットカード会社へお問い合わせが必要になります。
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エラーコード |
エラー名称(概要) |
主な発生原因の背景 |
ユーザー様への基本案内方針(一次対応) |
サイト側の警戒レベル |
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G12 |
取扱不可 |
カードの有効期限切れ、紛失・盗難届済み、契約上の問題などによるカード会社からの明確な拒絶。 |
別の決済手段へのご変更をご案内。※短時間に連続発生している場合は即エスカレーション。 |
要警戒 |
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G30 |
保留判定 |
カード会社の不正検知・セキュリティ機能が作動し、決済を一時保留している状態。 |
「当店が拒否したのではない」旨を丁寧に伝え、ご本人様からカード会社へのご確認をご案内する。 |
注意 |
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G42 |
暗証番号等エラー |
3Dセキュアのパスワード誤り、またはPINコード(暗証番号)の入力誤り。 |
パスワード等の入力内容をご確認いただき、再試行をご案内する。不明な場合はカード会社へ連絡を促す。 |
通常 |
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G55 |
限度額オーバー |
クレジットカードの利用限度額、またはデビットカードの銀行口座残高の超過。 |
プライバシーに配慮して婉曲的に伝え、別の決済手段(銀行振込・Pay払い等)へスムーズに誘導する。 |
通常 |
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G65 |
カード番号の誤り |
クレジットカード番号(14〜16桁)の入力ミス、または存在しないカード番号。 |
入力されたカード番号を再確認のうえ、再度お試しいただくようご案内する。 |
通常 |
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G83 |
有効期限エラー |
入力された有効期限の年月が誤っている、またはすでに有効期限が切れている。 |
カード券面の有効期限(月/年)をご確認のうえ、再度入力をお試しいただくようご案内する。 |
通常 |
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G97 |
システムエラー等 |
決済処理中のネットワーク通信障害など、一時的なシステム要因。カード会社側のメンテナンスの可能性も。 |
一時的な通信エラーの可能性をお伝えし、お時間をおいてからの再試行をご案内する。 |
注意 |
PGマルチペイメントサービスにおけるエラーコードはこちらからご確認いただけます
【警戒レベルの読み方と捉え方】
- 通常: 主に入力ミスや一時的な残高不足によるものです。ユーザー様ご自身が情報を再入力するか、別の決済手段に変更するだけで、ほとんどのケースがスムーズに解決します。
- 注意: ユーザー様ご自身がカード会社に直接連絡して状況を確認する必要があるケース、またはシステム障害の可能性があります。ユーザー様に手間をかけさせるため、ご案内の言葉選びに慎重な配慮が求められます。
- 要警戒: カード会社が「明確な意図」をもってその取引を拒絶している状態です。単発での発生であれば通常の別手段案内で問題ありませんが、同一IPアドレス等から短時間に連続して発生している場合は、クレジットマスター攻撃等不正利用の標的になっている可能性があり、速やかな社内共有が必要です。
お問い合わせが多いエラー(G12・G30)の背景と対応の心得
数あるエラーコードの中でも、問い合わせに直結しやすいエラーについて、その裏側で何が起きているのかという仕組みと、対応のコツを解説します。「なぜこうなるのか」を背景から理解しておくことで、ユーザー様へのご説明に圧倒的な説得力と余裕が生まれます。
G12(取扱不可):単発なら冷静に、連続発生時は即エスカレーション
▶ 何が起きているか
カード会社が「このカードでの取引は承認できない」と、明確な理由を持って意思表示(拒絶)している状態です。有効期限が切れたままの古いカード情報を入力している、紛失・盗難カードとしてすでに届け出がされている、あるいはカード会社との契約上の問題など、理由は多岐にわたります。
▶ 対応のポイント
通常の購買フローの中で単発的に発生したエラーであれば、別の決済手段への変更を丁寧にご案内すれば問題ありません。
しかし、CS担当者様が最も警戒すべきなのは、「不自然な文字列のメールアドレス」や「同一のIPアドレス」から、短時間のうちにG12やG65(カード番号誤り)が数十件、数百件と連続発生するケースです。これは、悪意ある第三者が不正なプログラムを用いて、ランダムに生成したカード番号を自動で連続入力し、有効なカード番号を探り当てる「クレジットマスター攻撃」などの標的にされている可能性が高い状態です。
不審な連続エラーを発見した際は、「気のせいかもしれない」と個人の判断で見逃さず、速やかに社内のシステム部門やEC運用責任者様へ状況を共有(エスカレーション)し、不正なアクセスがないか確認する運用ルールを予め定めておくことを推奨します。現場での早期発見が、大規模な被害を未然に防ぐ重要なポイントとなります 。
G30(保留判定):発生頻度が高め「一時的なセキュリティ制限」
▶ 何が起きているか
G30は、ECサイト運営においてCS部門が直面しやすいエラーコードです。これは、カード会社の導入している高度な不正検知システム(AI等)が、「普段と異なる購買パターンである」「換金性の高い商品(ゲーム機やギフト券、ブランド品など)の購入である」「利用場所や時間帯が急激に変化した」など複数の要素を総合的にスコアリングし、安全のために決済を「一時的に保留(ストップ)」している状態です。
近年、フィッシング詐欺などの被害増大を受け、クレジットカード業界全体でセキュリティ基準が大幅に引き上げられています。そのため、真正なユーザー様がごく普通にお買い物をしている状況であっても、誤検知として一時的なロックがかかってしまうケースも見られます 。
▶ 対応のポイント
G30に直面したユーザー様は、「自分がこの店舗(ECサイト)に拒否された」「ブラックリストに入っているのではないか」と感じ、サイトに対する不信感や怒りを抱きやすい心理状態にあります。
そのため、最初にお伝えすべき最重要事項は、「当社のECサイトがお客様を拒否したのではなく、カード会社のセキュリティ機能がお客様をご本人の不正被害から守るために作動した可能性が高い」というニュアンスです。
ユーザー様ご自身がカード会社のサポート窓口に「これは自分の正当な利用である」旨をご連絡していただくことで、多くの場合ロックが解除され再決済が可能になります。
このほかに重要なことの一つが、いかにスムーズに別の決済手段(別のクレジットカード、コンビニ決済、Pay払い、銀行振込など)へご案内できるか、です。ユーザー様の負担を減らし、購買機会の損失(カゴ落ち)を防ぐ最大の鍵となるため、決済ができなかった、という事実の伝達だけで終わらせず、「別の決済方法であれば、すぐに手続きを進められます」という代替導線を必ず明示しましょう。
【コピペOK】ユーザー様からの「お問い合わせに対する返信」テンプレート集
ユーザー様から「カードが使えないようだが、理由を教えてほしい」とお問い合わせがあった際、前述の「加盟店には詳細が開示されない仕組み」を誠実にお伝えしながら、次のアクション(別決済やカード会社への連絡)を促すことが重要です。
以下に、現場ですぐに返信として使えるテンプレートを3パターンご用意しました。貴社のブランドトーンやマナーに合わせて適宜ご調整のうえ、ぜひご活用ください。
テンプレート①:新規注文時の決済エラー(汎用・G30対応など)
最も発生頻度が高く、かつ理由が特定しづらいケース(G30など)についてお問い合わせいただいた際の、標準的で汎用性の高い返信文面です。ユーザー様に安心感を与えながら、カード会社へのご確認と、別の決済手段への移行を促します。
件名:Re: クレジットカード決済のエラーにつきまして(○○ショップ)
○○様
この度は○○ショップをご利用いただき、誠にありがとうございます。 ○○ショップ カスタマーサポートの[担当者名]でございます。
お問い合わせいただきましたクレジットカード決済のエラーにつきまして、 当店のシステムをお調べいたしましたところ、 誠に恐れ入りますが、カード会社様より決済の承認が得られず、 お手続きを完了できない状態となっておりました。
決済が保留となる理由といたしましては、有効期限の更新・ご利用可能枠の状況などのほか、 第三者による不正利用を防ぐための カード会社様のセキュリティロックが自動的に作動した可能性などが考えられます。
誠に恐れ入りますが、個人情報保護の仕組み上、 決済が完了しなかった詳細な理由につきましては、 カード会社様から当店へは開示されないこととなっております。 そのため、当店から○○様へ保留理由をお伝えすることができず申し訳ございません。
大変お手数ではございますが、詳細な理由のご確認、またセキュリティ制限の解除につきましては、お客様より直接、クレジットカード裏面等に記載されておりますカード会社様のお問い合わせ窓口へご連絡をいただけますようお願い申しあげます。
お急ぎの場合は、別のクレジットカードをご利用いただくか、コンビニ決済・PayPayなど、その他の決済手段にて、(※実際のサイトで提供している決済手段名に変更してください)改めてご注文手続きをお願いできますでしょうか。
ご不便とご心配をおかけし大変申し訳ございませんが、お客様に安全にご利用いただくための大切な仕組みとなりますこと、何卒ご理解賜りますようお願い申しあげます。
○○ショップ カスタマーサポート [電話番号 / 受付時間]
テンプレート②:定期購入(サブスクリプション)の自動更新エラー
毎月の継続課金において、自動引き落としができなかったユーザー様からお問い合わせをいただいた際の返信文面です。ユーザーの心情に配慮し「有効期限の更新」を理由の筆頭に挙げ、マイページでのカード情報更新へとスムーズに誘導します。
件名:Re: 定期便のご決済・引き落としエラーにつきまして
○○様
いつも当店の定期コースをご利用いただき、誠にありがとうございます。お問い合わせいただきました定期便の引き落としにつきましてご案内いたします。
次回発送分のご利用代金につきまして、ご登録のクレジットカードへご請求手続きを行いましたところ、誠に恐縮ながら、カード会社様より承認が下りず、決済エラーとなっておりました。
クレジットカードの有効期限切れによるカードの更新、またはご利用可能枠の状況など、何らかの理由により現在ご登録いただいているカードがご利用いただけない状態と見受けられます。(詳細な理由は、カード会社様より当店へは開示されませんこと、ご了承くださいませ)
お手数をおかけし大変申し訳ございませんが、商品の発送手配を進めるにあたり、以下のマイページより「新しいクレジットカード情報の再登録」または「別のお支払い方法へのご変更」をお願いできますでしょうか。
▼マイページ お支払い情報の変更はこちら [マイページのURL]
○月○日(○)までにお手続きが確認できましたら、通常通り商品を発送させていただきます。
ご不明な点がございましたら、お気軽に本メールへご返信ください。引き続き当店をご愛顧いただけますよう、よろしくお願い申しあげます。
○○ショップ カスタマーサポート [電話番号 / 受付時間]
テンプレート③:高額商品などで別の決済手段を強く推奨したい場合
セキュリティエラーが頻発しやすい商材(家電・デジタルコンテンツ等)において、「カードが使えない」というお問い合わせに対し、カード会社への連絡を待つよりも、銀行振込などの確実な手段へすぐに誘導したい場合の返信文面例です。
件名:Re: ご注文(XXXXXX)のクレジットカード決済エラーにつきまして
○○様
お問い合わせいただき、誠にありがとうございます。 ○○ショップ カスタマーサポートの[担当者名]でございます。
○○様のご注文(注文番号:XXXXXX)につきまして確認いたしましたところ、ご指定のクレジットカードにて決済手続きを行いましたが、カード会社様のセキュリティシステムにより承認が下りず、エラーとなっている状況でございました。
近年、クレジットカードの不正利用防止の観点から、各カード会社様においてセキュリティ基準が大変厳格になっており、ご本人様のご利用であっても一時的な制限がかかるケースが発生しております。
当店ではお支払いエラーの詳細な原因をお調べすることができず、大変心苦しいのですが、お急ぎで商品をご希望の場合は、【銀行振込】または【コンビニ決済】など、別の決済方法にて改めてご注文をいただけますようお願い申しあげます。
▼別のお支払い方法での再注文はこちら [商品ページのURL]
なお、今回のエラーとなったご注文データにつきましては、当店にて一旦キャンセル処理をさせていただきます。お客様へご請求が発生することはございませんのでご安心ください。
ご不便をおかけし誠に申し訳ございませんが、何卒ご了承いただけますようお願い申し上げます。
○○ショップ カスタマーサポート [電話番号 / 受付時間]
現場の努力だけでは限界がある――利益を左右する「オーソリ承認率」という視点
ここまでは、現場のCS担当者様が直面するトラブルを解決し、ユーザー様に寄り添うための直接的なご案内方法とテンプレートをご紹介しました。丁寧なコミュニケーションはユーザー様の不安・不満を和らげ、別の決済手段での再購入(リカバリー)を促すための重要な防波堤となります。
しかし、事業全体の利益を最大化するという一段高い視点に立ったとき、エラーが発生するたびにCS担当者が個別に対応し続ける運用は、工数の増大を生むだけでなく機会損失の繰り返しを意味します。ここで意識していただきたいのが、「オーソリ承認率」という重要な指標です。
オーソリ承認率とは、ECサイトで発生したクレジットカード決済のオーソリリクエスト総数のうち、カード会社に「承認」された件数の割合を指します。この数値が低下するということは、CSの対応工数が増えるだけでなく、最終的な売上の機会そのものを失い続けている(カゴ落ちが発生している)ということとなります。
【承認率低下による機会損失のインパクト】
例えば、月商1億円規模のECサイトにおいて、決済ファネルの最終関門である「オーソリ承認率」が1%低下した場合以下の損失となります。
月間の機会損失: 月商1億円 × 1%(0.01) = 100万円
年間にして1,200万円規模もの機会損失が生じます。さらに、一度カゴ落ちしたユーザーは競合他社のサイトへ流出してしまう可能性も高くなるため、LTV(顧客生涯価値)の観点から見れば損失額は計算以上といえるでしょう。
関連記事:オーソリ承認率とは?カート投入から決済完了までのファネルと、利益を最大化する3つの改善ステップ
「最近、G30エラーに関するお問い合わせが増えているな」「決済画面でのカゴ落ちが多いと感じている」という状況は、実は現場のCS対応の努力だけで解決するフェーズを超えており、ECサイトの決済ファネル全体の大幅な見直しが必要なサインかもしれないのです。
エラーを「未然に防ぎ」カゴ落ちを削減するシステム的アプローチ3選
CS対応力をテンプレート等で強化することと並行して取り組むべきなのが「決済システムそのものを最適化しエラーの発生件数自体を減らす(= オーソリ承認率を向上させる)」という抜本的なアプローチです。代表的な3つの施策をご紹介します。
① フォールバック設計(エラー時の動的な別決済手段への誘導)
G55(限度額オーバー)やG12(取扱不可)などのエラーでクレジットカード決済が弾かれた際、単に「決済できませんでした」というエラーメッセージ画面だけを表示して終わらせてしまうと、ユーザーの購入意欲(導線)はそこで完全に途絶えてしまいます。
これを防ぐための施策が「フォールバック設計」です。エラーを検知した瞬間に、システムが自動的にPayPayやAmazon Pay、コンビニ決済といった代替の決済手段ボタンを画面上に動的に提示します。これにより、ユーザー様をECサイトの外に逃すことなく、シームレスに別の決済手段へと誘導することが可能になります。CS担当者の個別メール対応に頼る前に、システムが自動的に売上をリカバリーしてくれる有効な手段の一つ です。
② EMV 3-Dセキュアの「運用最適化」(G30エラーの削減)
G30(保留判定)に代表されるセキュリティ起因の決済エラーの多くは、不正を警戒するカード会社のセキュリティロックが過剰に作動してしまうことで発生します。現在、クレジットカード決済において「EMV 3-Dセキュア(3Dセキュア)」の導入は大前提となっていますが、「真正なユーザー様が誤判定により弾かれてしまう」というご相談があることも事実です。
こうした課題は、3Dセキュア導入後の運用や連携データの見直しによって改善できる場合があります。 3Dセキュアは、決済時のデータ(デバイス情報・配送先・購買履歴など)を基にカード会社がリアルタイムで判定を行うリスクベース認証を行います。ここで重要になるのが、決済システムからカード会社に対して、より詳細な注文データが送信されるようパラメータをチューニングする「運用の最適化」です。
自社の商材や顧客層に合わせて送信データを精緻化することで、カード会社側が「このユーザーは安全だ」と正確に判定しやすくなります。その結果、パスワード入力等の追加認証なしでスムーズに決済を完了できる比率が高まりやすくなり 、過剰なブロックによるカゴ落ちを削減できるのです。3Dセキュアは導入して終わりではなく、「通過率のチューニング」を継続することがオーソリ承認率改善の要となります。
参考記事:「カゴ落ち」の見えない原因とは?EMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)とオーソリ承認率の関係
③ 洗替(あらいがえ)サービスの活用(有効期限切れエラーの防止)
サブスクリプション等の継続課金ビジネスにおいて解約(非自発的チャーン)の引き金となるのが、カードの有効期限切れによるエラーです。ユーザー様自身も気づかないうちに期限が切れ、決済エラーとなってサービスが停止してしまうケースは少なくありません。
これは、たとえばGMO-PGがご提供している「自動洗替」を活用することで解決できます。システムがカード会社と連携し、自動的に最新の有効期限やカード番号情報へと更新してくれるため、ユーザー様にマイページでの変更手続きをお願いする手間を省き、エラーそのものを未然に予防します。
決済環境の最適化なら「PGマルチペイメントサービス」
管理画面に並ぶエラーコードの裏側には、カード会社の厳格なセキュリティ基準と、それに直面して困惑するユーザー様の不安が存在します。まずは本記事でご紹介した知識とご案内テンプレートをCSチーム内でご共有いただき、明日からのユーザー対応と担当者様の心理的負担の軽減にお役立てください。
一方で、「G30エラーに関するお問い合わせが増えすぎてCS工数を圧迫している」「エラーによるカゴ落ちが主な原因で売上が伸び悩んでいる」「複数の決済手段を一括で導入してフォールバックを効かせたい」といった課題に直面されている場合は、決済ファネル全体のシステム的な見直しが必要です。
そのような課題を感じられた際は、オンライン決済のプロフェッショナルであるGMO-PGへご相談ください。
GMO-PGの提供するオンライン決済「PGマルチペイメントサービス」は、クレジットカード決済はもちろん、各種Pay払い、コンビニ決済などを一括導入・管理できるサービスです。エラー時のフォールバック導線となる複数決済手段の導入を容易にし、カゴ落ちを最小限に抑えます。また、3Dセキュアをはじめとする不正対策とオーソリ承認率向上の両立、サブスクリプション事業者のLTVを最大化する自動洗替機能など、貴社のビジネスモデルに最適なソリューションをご提案いたします。
※本記事の情報は執筆時点のものです。エラーコードの仕様や各機能の対応方針は、ご利用の決済システムやカード会社様によって異なる場合があります。最新情報は各システムの公式ドキュメント等をご確認ください。
サービス紹介
PGマルチペイメントサービス
PGマルチペイメントサービスは、決済代行会社(PSP, Payment Service Provider)であるGMOペイメントゲートウェイ株式会社が提供する決済プラットフォームです。スタートアップから中小~大手企業まで、業種・規模を問わず幅広い事業者様に導入されています。
連結163,890店舗、年間の決済処理金額21兆円・処理件数72.2億件(※)という膨大な決済を支える強固なインフラを提供。さらに、グローバルセキュリティ基準PCI DSS Ver4.0.1に完全準拠しており、あらゆるビジネスの安全な決済環境を支援します。
- 都度決済および、サブスク(定期購入・継続課金)にも対応
- ニーズに合わせた接続方式をご用意(「OpenAPIタイプ」「リンクタイプPlus」)
- HDI国際認定 取得済みのカスタマーサポート部門が手厚くサポート
※2025 年 9 月末時点、連結数値

執筆者
PX+ byGMO編集部
PX+ byGMO編集部は、GMOペイメントゲートウェイによる、決済・Payment Experience(PX, 決済体験)領域に特化した専門メディアチームです。
決済・EC運営・キャッシュレス全般に関する最新動向や実務ノウハウ、成長企業の事例をもとに、ビジネス成長に役立つ実践的かつ信頼性の高い情報を編集・監修しています。
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