決済基礎知識
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Alipay(アリペイ)とは?導入メリットや決済の仕組み・Alipay+との違いまで徹底解説
この記事のポイント
- 中国国内向けの「Alipay」と、アジア全域の決済を統合する「Alipay+」の違い
- カゴ落ち防止や為替変動リスクの排除など、日本企業が導入する3つの決定的なメリット
- 経理の実務負担を増やさず、他の決済と一元管理できる決済代行会社(PSP)の活用法
INDEX
インバウンド観光客の劇的な回復や、国境を越えて商品を販売する「越境EC」の急速な普及に伴い、日本国内の事業者様にとって「海外のエンドユーザーが普段使い慣れている決済手段」の拡充は、避けて通れない最重要課題となっています。その中でも、特に巨大な中国市場、およびアジア圏をターゲットにする上で不可欠な決済インフラが「Alipay(アリペイ/支付宝)」です。
本記事では、EC事業者様、および経理・決済担当者様に向けて、Alipayの基本的な仕組みや導入メリット、最新のグローバルネットワークである「Alipay+(アリペイプラス)」との違い、さらには決済代行会社(PSP)を利用した実務的な導入フローまで、決済の専門家が徹底的に解説します。
PGマルチペイメントサービスでは、Alipayは現在テスト環境のみでご利用可能です。本番環境での利用時期は調整中です。
Alipay(アリペイ/支付宝)とは?アジア最大級の決済インフラ
Alipay(アリペイ)とは、中国のテクノロジー大手であるアリババグループ(Alibaba Group)が提供する、世界最大級のデジタル決済・ライフスタイルプラットフォームです。中国国内においては、単なる「スマートフォンの支払いアプリ」という枠を遥かに超え、公共料金の支払い、各種チケットの予約、資産運用、保険の加入から交通機関の利用にいたるまで、生活のあらゆる場面に深く組み込まれたスーパーアプリとして定着しています。
圧倒的なユーザー数と市場シェア
Alipayの最大の特徴は、その桁外れのユーザー規模にあります。全世界でのアクティブユーザー数は10億人を超えており、中国のモバイル決済市場においては、テンセントグループが運営するWeChat Pay(ウィーチャットペイ)と市場を二分、あるいはそれ以上の圧倒的なシェアを誇っています。中国のエンドユーザーにとって、Alipayを保有・利用することは日常の前提であり、クレジットカードの普及率が低い同国において、実質的な最重要の決済インフラとなっています。
そのため、日本の事業者様がインバウンド対策や越境ECを展開する際、Alipayに対応しているかどうかは、エンドユーザーの「購買意欲」やサイトの「コンバージョン率(CVR)」を左右する決定的な分岐点となります。
混同しやすい「Alipay」と「Alipay+」の違い
近年、海外向け決済の導入を検討する中で、「Alipay+」という言葉を耳にすることが増えているかと思います。「通常のAlipayと何が違うのか」という疑問を持つ決済担当者様も多いため、ここで明確な違いを整理しておきます。
| 項目 | Alipay | Alipay+ |
|---|---|---|
| 主な対象ユーザー | 中国国内のメインユーザー | アジア全域(韓国、香港、マレーシア、フィリピン、タイ等)のユーザー |
| サービスの性質 | 単一のデジタル決済ブランド・アプリ | 複数の海外デジタルウォレットを統合するグローバルネットワーク |
| 導入による効果 | 中国からの観光客・EC利用者の確実な取り込み | アジア各国の主要決済(Kakao Pay, GCash等)への一括対応 |
上記のように、Alipay+とは、Alipayの基盤技術を活用し、アジア各国の多様なローカルデジタルウォレットを単一のインターフェースで繋ぐ「クロスボーダー(国境を越えた)決済ソリューション」を指します。
日本の事業者様がAlipay+に対応した決済システムを導入すると、中国のAlipayユーザーだけでなく、アジア各国のエンドユーザーが日常的に利用している決済アプリをそのまま店舗やECサイトでの支払いに利用できるようになります。グローバル戦略をより広範囲に拡大したい場合は、Alipay+の枠組みで導入を検討することが現在のトレンドであり、実効性の高いアプローチです。
オンラインとオフラインで異なるAlipayの決済システム(仕組み)
Alipayの決済は、事業者様のビジネスモデル(ECサイトなどのオンラインか、実店舗などのオフラインか)によって決済フローや利用される技術が異なります。それぞれの仕組みを解説します。
ECサイト・オンラインサービスにおける「〇〇Pay / ID決済」
越境ECサイトや、デジタルコンテンツ、オンライン予約サービスなどでAlipayを利用する場合、システム上は「ID決済(〇〇Pay / ID決済)」の仕組みが適用されます。
- エンドユーザーがECサイトの購入手続き画面で、決済手段として「Alipay」を選択します。
- PCサイトの場合は画面に決済用のQRコードが表示され、エンドユーザーが自身のスマートフォンでそれをスキャンします。スマートフォンブラウザやアプリからのアクセスの場合は、自動的にAlipayアプリがシームレスに立ち上がります。
- エンドユーザーがアプリ上で支払金額を確認し、パスワード入力や生体認証(指紋・顔認証)を行うことで、その場で即座に決済が完了します。
クレジットカードのように「16桁の番号」や「有効期限」を海外のサイトに入力する必要がないため、エンドユーザー側のセキュリティ面における心理的心理障壁を下げることが可能です。
実店舗・対面ビジネスにおける「QR決済」
商業施設や飲食店、観光地などの実店舗でAlipayを導入する場合は、スマートフォンの画面を用いた「QR決済」となります。これには、以下の2つの方式があります。
- ユーザースキャン方式(店舗提示型 / MPM):店舗側がレジ横などに専用のQRコード(ステッカーや卓上POP)を掲示し、エンドユーザーが自身のアプリでそれをスキャンし、自分で金額を入力して決済する方式です。専用端末が不要なため、初期費用を抑えて手軽に導入できるメリットがあります。
- ストアスキャン方式(顧客提示型 / CPM):エンドユーザーがスマートフォンのAlipayアプリで決済用バーコード・QRコードを表示し、店舗側がPOSレジのバーコードリーダーや専用の決済端末で読み取る方式です。レジ操作が迅速に行えるため、コンビニエンスストアやドラッグストアなど、スピードが要求される現場に最適です。
日本企業がAlipayを導入すべき4つの決定的なメリット
決済の専門家として、事業者様がAlipay(またはAlipay+)を決済ラインナップに加えるべき理由を、具体的なメリットとともに解説します。
1. 海外エンドユーザーの「カゴ落ち」を防ぎ、CVRを最大化する
ECサイトを運営する上で、多くの事業者様を悩ませるのが、カートに商品を入れたまま購入を諦めてしまう「カゴ落ち」です。カゴ落ちの最大の原因の一つが、「自分が利用したい決済手段がないこと」にあります。特に中国やアジア圏のエンドユーザーは、日常の決済をデジタルウォレットに依存しているため、クレジットカード決済しか用意されていないECサイトからは高確率で離脱してしまいます。Alipayを導入することで、これら海外顧客の決済体験を向上させ、確実なコンバージョンへと結びつけることができます。
2. 為替変動リスクを抑えて「日本円建て」の確実な売上回収が可能
経理担当者様や財務担当者様が最も懸念されるのが、「外貨建て決済による為替変動リスク」や「複雑な会計処理」ではないでしょうか。「人民元レートの変動で損をするのではないか」「外貨口座を開設しなければならないのか」といった不安を抱くケースは少なくありません。
しかし、日本の決済代行会社(PSP)を介してAlipayを導入した場合、これらのリスクは完全に排除されます。エンドユーザーは現地の通貨(人民元など)でお買い物をしますが、決済が確定した瞬間の為替レートに基づき、事業者様へは「日本円」で売上が入金されます。したがって、為替変動リスク抑えて、国内の他の決済手段と全く同じように、日本円ベースで安定した売上管理・消込作業を行うことができます。
3. インバウンド観光客および越境ECの巨大な購買力を獲得
Alipayを利用するエンドユーザーは、日本製品に対する購買意欲が非常に高い傾向にあります。ECサイトでの「爆買い」のみならず、訪日時の実店舗での購買単価も、国内の一般的な顧客層より高くなるケースが多く見られます。さらに、Alipayアプリ内には周辺の加盟店クーポンを発行したり、店舗情報を検索できたりするマーケティング機能が備わっているため、導入すること自体が強力な集客・認知拡大のツールとして機能します。
4. 他の決済手段と一元管理でき、経理・決済担当者の負担を増やさない
決済手段を増やすたびに管理画面や入金サイクルがバラバラになっては、実務を担当する経理部門のオペレーションが崩壊してしまいます。しかし、決済代行会社(PSP)のサービスを経由して導入すれば、クレジットカード決済や国内向けの各種Pay払いなどと合わせて、売上データ、締め日、入金日を完全に一つの管理画面に一元化できます。これにより、実務の工数を最小限に抑えたまま、グローバル対応という「攻めの経営」が可能になります。
経理・決済担当者が押さえるべき実務上のポイントと注意点
Alipayの導入を具体的に進めるにあたり、企業の決済・経理担当者様が事前に把握しておくべき実務上のポイントを整理します。
手数料体系と審査のプロセス
Alipayの導入には、一般的に初期費用、月額固定費、および決済ごとに発生する「決済手数料」が必要となります。手数料率は事業者様の取扱高や業種、販売する商材によって変動するため、事前に決済代行会社(PSP)から正確な見積もりを取得することが鉄則です。
また、導入には所定の加盟店審査があります。越境ECの場合は「取扱商材が中国国内の輸入規制やAlipayの規約に抵触していないか」「実店舗の場合は実在性の確認ができるか」などが厳格にチェックされます。審査期間は数週間から1ヶ月程度を要する場合があるため、プロモーションやサイトオープンのスケジュールから逆算して余裕を持った申請を行うことが重要です。
セキュリティと不正利用(チャージバック)対策
Alipayはエンドユーザーがアプリを起動し、本人認証(二段階認証や生体認証)を経て支払いを行うため、クレジットカード決済に比べて「第三者による不正利用(なりすまし)」のリスクが極めて低い決済システムです。クレジットカード決済で頻発する、不正利用を理由とした売上取消(チャージバック)のリスクを抑制できるため、事業者様にとっては安全性の高い取引を維持できるという隠れたメリットがあります。
失敗しないAlipay導入のロードマップ:決済代行会社(PSP)の選定基準
Alipayを自社のビジネスに実効性のある形で組み込むためには、「どのように契約し、システムを連携させるか」が成否を分けます。
直接契約のハードルと決済代行会社(PSP)の必要性
Alipayの提供元である現地法人と直接契約を結ぶことは、言語の壁、現地の法律・規制への対応、システム仕様書の読解、さらには外貨建てでの清算処理など、日本国内の事業者様にとっては途方もない工数とリスクが伴います。そのため、国内市場においては、実績のある「決済代行会社(PSP)」を経由して契約・導入するのが確実かつ標準的なルートです。PSPを利用することで、日本語のサポートのもと、国内決済と同等の手軽さで手続きを完了できます。
「オンライン総合決済サービス」を選ぶべき理由
決済代行会社(PSP)を選定する際は、単にAlipayだけを取り扱う会社ではなく、国内外の主要な決済手段を網羅した「オンライン総合決済サービス」を展開する企業を選ぶべきです。 単一のAPIや開発キットを用いてシステム連携を行うだけで、Alipayはもちろん、主要なクレジットカードブランド、コンビニ決済、後払い決済、さらには国内の各種QR決済までを包括的に実装できます。システム開発の工数を劇的に削減できるだけでなく、将来的な決済手段の追加拡張にも柔軟に対応できる強固なアーキテクチャが完成します。
決済の最適化・売上最大化ならGMOペイメントゲートウェイ
私たちGMOペイメントゲートウェイは、決済代行業界のリーディングカンパニーとして、日本のEC市場の成長をシステム・運用の両面から支え続けてきました。
単なる「決済システムの提供」に留まらず、事業者様のビジネス要件やターゲット国に合わせたデータドリブンな決済戦略、カゴ落ちを最小限に抑える決済体験の最適化提案など、専門知識を持ったパートナーとして事業者様のグローバル展開に伴走します。
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PGマルチペイメントサービスは、決済代行会社(PSP, Payment Service Provider)であるGMOペイメントゲートウェイ株式会社が提供する決済プラットフォームです。スタートアップから中小~大手企業まで、業種・規模を問わず幅広い事業者様に導入されています。
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執筆者
PX+ byGMO編集部
PX+ byGMO編集部は、GMOペイメントゲートウェイによる、決済・Payment Experience(PX, 決済体験)領域に特化した専門メディアチームです。
決済・EC運営・キャッシュレス全般に関する最新動向や実務ノウハウ、成長企業の事例をもとに、ビジネス成長に役立つ実践的かつ信頼性の高い情報を編集・監修しています。
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