
昨今、スポットワークやスポットバイトといった新しい働き方が徐々に浸透しています。働き方が多様化する中で、働いた給与をどのタイミングで受け取れるかという点も、就業者にとって重要な条件の一つになってきています。
特に、日払いや週払いを希望する方、急な出費に対応したい方などにとっては、給与を必要なタイミングで受け取れることが、働く場所を選ぶ際の判断材料になることもあります。そのため、就業者や求職者にとって「給与前払いサービス」が導入されているかどうかが、働く上での条件の一つになりつつあるともいえます。
給与前払いサービスとは、就業者がすでに働いた分の給与の一部を、所定の給与支払日より前に受け取れるサービスです。企業にとっても、福利厚生や採用・定着施策の一つとして活用できます。
本記事では、給与前払いサービスの仕組みやメリット、導入時の注意点、法律・制度、選び方、導入の流れについて解説します。
【この記事でわかること】(クリックで開く)
- 給与前払いサービスは、すでに働いた分の給与の一部を、所定の給与支払日より前に受け取れるサービス
- スポットワークや多様な働き方が広がる中、給与を受け取るタイミングも働く条件の一つになりつつある
- 企業にとっては、採用施策や福利厚生の充実に活用できる
- 導入時は、仕組み、法律・制度、料金、振込までの時間、セキュリティ、使いやすさなどの確認が重要
- 給与前払いには主に「立替型」と「デポジット型」がある
給与前払いサービスとは
日本では一般的に、働いた月の給与はまとめて月末や翌月の所定の日に一括で支払われてきました。そのような中、給与前払いサービスとは、就業者が指定された給与支払い日よりも前に、自身が働いた分の給与の一部を受け取れるサービスです。
企業が給与前払いサービスを導入する主な目的
企業が給与前払いサービスを導入する背景には、福利厚生の充実や採用力・定着率の向上があります。
給与前払い制度を導入することで、就業者は通常の給与支払日を待たず、すでに働いた分の給与を必要なタイミングで受け取れるようになります。
例えば、日払いや週払いを希望する方、若い世代、急な支払いや突発的な出費が発生した方などにとって、給与を受け取るタイミングを選べることは、働く上でのメリットになり得ます。企業にとっても、こうした就業者の事情に対応できる制度を設けることは、福利厚生の充実や採用時の訴求につながります。
また、日本の人口減少に伴い、労働市場では人材確保がますます難しくなっています。他社との差別化が求められる中で、給与前払いサービスは、就業者の多様なニーズに対応する施策の一つとなります。
就業者は必要なタイミングで給与を受け取りやすくなる
就業者が給与前払いサービスを利用するメリットの一つは、急な支出にも対応しやすくなる点です。すでに働いた分の給与を必要なタイミングで受け取れることで、緊急時の支払いなど、予測しにくい状況にも対応しやすくなります。
給与前払いサービスの仕組み
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給与前払いサービスには、主に「立替型」と「デポジット型」があります。立替型はサービス提供者が前払い資金を立て替える仕組み、デポジット型は企業があらかじめ用意した資金から支払う仕組みです。
それぞれの仕組みについて理解したうえで、自社に適した仕組みを取り入れましょう。
立替型
立替型とは、サービス提供者が就業者への給与前払い資金を一時的に立て替え、その後、企業へ該当金額を請求する仕組みです。
企業があらかじめ前払い用の資金を入金するデポジット型とは異なり、前払いのための資金を事前に用意する必要がない点が特徴です。導入時には、資金の流れやサービス提供条件を確認することが重要です。
デポジット型
デポジット型では、企業が給与前払いサービスを利用する際に、事前に企業の給与前払い用の金融機関口座に資金を入金し、その預け入れた金額から就業者が給与の前払いを受け取れる仕組みです。
給与前払いサービスを導入するメリット
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企業にとっては、採用施策や福利厚生の充実に活用できる点が主なメリットです。
求人の応募者数を増やし新規採用を進めやすくする
給与前払いサービスを導入することで、求人の応募者数が増加する傾向にあります。このサービスは、給与の前払いが可能になることで求職者にとって魅力的な福利厚生の一つとなり、特に日払いや週払いを希望する方や急な出費に不安を感じている方に安心感を提供します。その結果、求人に対する関心が高まり、応募が増える要因となります。
また、給与前払いサービスの導入は、他社との差別化を図る施策の一つとなります。こうした柔軟な福利厚生を提供することで、求人応募者へ自社の制度として案内することができます。
就業者ニーズの高い福利厚生を用意し離職を予防する
昨今の就業者は、自身のライフスタイルや経済状況に応じた給与管理を希望しています。給与前払いサービスの導入は、こうしたニーズに対応する福利厚生の一つとなります。
給与の前払い制度を活用することで、就業者は急な出費に対応しやすくなるほか、経済的なストレスを軽減する手助けとなります。
また、給与前払いサービスの利用は、簡単な申請手続きで可能な場合が多く、利便性の高さからも評価されています。このような福利厚生の導入によって、企業は就業者満足度を高めるとともに、職場への定着率向上や採用競争力の強化を期待することができます。
給与前払いサービス導入時の注意点
給与前払いサービスを導入する際には、法律・制度への対応、料金や手数料の負担方法、就業者への周知、社内の運用体制などを確認する必要があります。
また、サービスによって前払い資金の仕組みや振込までの時間、料金体系などが異なるため、自社の運用方法や就業者の利用方法に合っているかを確認することが重要です。
給与前払いサービスに関係する法律・制度
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賃金支払いの5原則
労働基準法では企業が就業者に給与を適切に支払う義務があると規定されており、特に賃金支払いに関する5原則は重要な指針とされています。
この5原則には、
- 全額払いの原則
- 直接払いの原則
- 一定期日払いの原則
- 通貨払いの原則
- 毎月1回以上払いの原則
が含まれており、就業者の権利を守るために不可欠な要素です。
給与前払いサービスの手数料や振込手数料などを給与から控除して就業者負担とする場合には、賃金支払いの5原則のうち「全額払いの原則」との関係から、法令による控除を除き、労使協定の締結など必要な対応を確認することが重要です。
「非常時払い」や「前借り」との違いについて詳しく見ていきましょう。
給与前払いは「非常時払い」とは異なる
労働基準法第25条では、労働者が出産、疾病、災害などの非常時に、すでに行った労働に対する賃金を支払期日前であっても請求できる「非常時払い」が認められています。しかし、本記事で扱う給与前払いサービスは、この「非常時払い」とは異なり、企業が設ける制度として運用されています。
給与前払いサービスを適切に運用するためには、自社の規定やルールを明確に定めることが重要です。企業はその規定に基づいて運営を行い、就業者が制度を理解し、正しく利用できるよう適切な情報提供を行う必要があります。
働いていない分の給与を受け取る「前借り」との違い
「前借り」とは、まだ働いていない分の給与を就業者が事前に企業から受け取ることです。前借金を賃金から控除することは、労働基準法第17条において、原則禁止されています。
一方、「給与前払いサービス」では、就業者がすでに働いた分の給与を、会社が規定した支払日よりも前に受け取る仕組みを指します。
両者の大きな違いは、すでに働いた分の給与を受け取るのか、まだ働いていない分を事前に受け取るのかという点です。両者を混同せず、労働基準法に準拠した規定を整えることが重要です。
給与前払いサービスを選ぶときのポイント
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給与前払いサービスを選定する際の主な確認項目は、①料金体系、②申請から振込までの時間、③セキュリティ、④企業・就業者双方の使いやすさ、⑤サービス提供の継続性です。
料金体系と総コストを確認する
給与前払いサービスを導入する場合は、初期費用や月額料金、手数料など、さまざまな費用が発生するため、全体的なコストを正確に把握することが重要です。
また、複数のサービスを比較し、各料金項目の詳細を確認したうえで、総合的なコストバランスを検討しましょう。
申請から振込までの時間を確認する
就業者による申請後、どの程度の時間で振込が実行されるかも、給与前払いサービスを選定する際の重要なポイントです。
サービスを利用する就業者にとって、申請から振込までの時間は利便性を左右します。サービス提供者によっては翌日振込となる場合もあるため、給与前払いサービスを選ぶ際に確認しておきましょう。
セキュリティ対策を確認する
セキュリティ対策が十分に施されているかどうかも、サービス選定時に確認が必要です。機密情報を取り扱う給与前払いサービスや給与計算を管理するシステムでは、特にデータの管理や保存方法が厳密であることが求められます。
また、個人情報や金融情報がどのように扱われているかを確認し、トラブルを未然に防ぐための対策が講じられているかを確認することも重要です。
会社や就業者にとっての使い勝手はどうか
サービスの使い勝手は、その導入の意義を左右する重要な要素です。給与前払いサービスを導入する際には、企業側が操作を簡単に行えるか、そして就業者にとって直感的で使いやすいインターフェースかどうかを慎重に確認する必要があります。
また、企業の現行の業務フローに適合しているか、多様な運用形態に対応できる柔軟性があるかを確認することで、導入後の運用を検討しやすくなります。
継続的なサービス提供体制を確認する
サービス提供事業者の経営状況やサービス提供年数などを確認することも重要です。
給与前払いサービスは導入後も継続して利用することが想定されるため、提供実績や運営体制なども含めて総合的に確認しましょう。
給与前払いサービス導入の流れ
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給与前払いサービスを導入する際は、サービスの選定と契約、就業者への周知・準備、運用・管理、運用後の見直しという流れで進めます。
1. サービスの選定と契約手続き
企業は、まず自社に適した給与前払いサービスを比較・検討します。料金体系、提供機能、セキュリティ対策などを確認し、就業者のニーズや業務フローに合ったサービスを選びます。
サービスを選定した後は、サービス提供会社と契約を締結し、申請や利用に必要なシステム設定、社内プロセスの整備など、導入に向けた準備を進めます。
2. 就業者への周知と利用準備
契約後は、制度設計や必要な社内手続きを確認し、必要に応じて労使協定の締結などを行ったうえで、就業者に給与前払いサービスの利用方法を周知します。
具体的には、申請の手順や確認方法、利用に関するルールや注意点を明確に伝えます。また、アカウントの発行やログイン方法について情報提供を行い、利用開始に備えます。
3. サービスの運用と管理
導入が完了すると、実際の運用が始まります。就業者の勤務実績に応じた前払可能額の登録や、給与計算への反映などを行う体制を構築する必要があります。
4. 継続的な改善と運用の最適化
導入後も定期的に運用状況を見直し、就業者からのフィードバックを収集することが大切です。
サービスの利用状況を確認し、必要に応じてシステムや運用ルールを見直すことで、より利用しやすい制度運用につなげます。
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即給 byGMO
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即給 byGMOは、決済業界のリーディングカンパニーであるGMOペイメントゲートウェイが提供する給与前払いサービスです。
これまで豊富な送金実績があり、導入企業が増えています。就業者は専用のWebサイトを通じて前払い申請を行うことができ、迅速な振り込みが実現されるため、利便性が高いサービスです。24時間365日いつでも利用可能なため、急な出費や予測できない状況にも対応できます。
また、セキュリティ面にも配慮しており、個人情報や給与に関連する取引情報を管理しています。
導入にあたっては、営業担当者が企業側の要望を確認し、導入に向けた提案や調整を行います。法律やシステムについて注意すべき点や、必要に応じた労使協定などの手続きについて説明したうえで、導入に向けた手続きを進めます。スポットワークなどの新規事業開始に伴う新たなスキームの相談も可能です。
給与前払いサービスの導入方法や、自社の運用に合う仕組みについて相談したい方は、「即給 byGMO」のサービス詳細・お問い合わせページをご確認ください。
お問い合わせはこちら:
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実際に「即給 byGMO」を導入した企業様のインタビューも紹介しています。
まとめ
給与前払いサービスは、就業者がすでに働いた分の給与を、所定の給与支払日より前に受け取れる仕組みです。スポットワークや多様な働き方が広がる中で、給与を受け取るタイミングも、就業者が働き方を選ぶ際の条件の一つになりつつあります。
企業にとっては、給与の受け取り方に選択肢を設けることで、採用施策や福利厚生の充実に活用できます。一方で、導入にあたっては、立替型・デポジット型といった仕組みの違いに加え、法律・制度、料金、振込までの時間、セキュリティ、使い勝手、サービス提供体制などを確認することが重要です。
自社の就業者のニーズや運用方法に合ったサービスを選び、制度やルールを整理したうえで導入を進めましょう。
給与前払いサービスに関するよくある質問
よくある質問(FAQを開く)
Q. 給与前払いサービスとは何ですか?
A. 就業者がすでに働いた分の給与の一部を、会社が定めた通常の給与支払日より前に受け取れるサービスです。
Q. 給与前払いサービスと前借りは何が違いますか?
A. 給与前払いサービスは、すでに働いた分の給与を支払日前に受け取る仕組みです。前借りは、まだ働いていない分の給与を事前に受け取る点が異なります。
Q. 給与前払いサービスにはどのような仕組みがありますか?
A. 主に、サービス提供者が前払い資金を立て替える「立替型」と、企業が事前に資金を用意する「デポジット型」があります。
Q. 給与前払いサービスを選ぶときは何を確認すべきですか?
A. 料金体系、申請から振込までの時間、セキュリティ、企業・就業者双方の使いやすさ、サービス提供体制などを確認することが重要です。
Q. 給与前払いサービスを導入する際に労使協定は必要ですか?
A. 手数料や振込手数料などを給与から控除する場合は、法令で認められた控除を除き、原則として書面による労使協定が必要です。給与から控除しない場合などは取扱いが異なるため、制度設計に応じて確認する必要があります。
(by あなたのとなりに、決済を 編集チーム)
※本コンテンツ内容の著作権は、GMOペイメントゲートウェイ株式会社に属します。


