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デジタライゼーションとは?必要性と具体的な方法を解説

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事業の業務にAIやクラウドなどが当たり前のように導入されるようになった昨今、「デジタライゼーション」という言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

政府は2025年の壁という問題を企業に対して警告しており、企業は2025年までにデジタルトランスフォーメーション(DX)を迫られています。
そしてその第1歩がデジタライゼーションです。

デジタライゼーションと聞くと「難しい」と考える人も多いかもしれませんが、実はデジタライゼーションにはすぐにできることが多数あります。

デジタライゼーションの必要性や具体的な事例、さらには似た言葉であるDXなどとの違いについて詳しく解説していきます。

1.デジタライゼーションとは

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デジタライゼーションとはデジタル化によって商品やサービスの価値を高め、業務を効率化することです。

デジタライゼーションのポイントは次の3つです。

  1. デジタル技術で製品やサービスの付加価値を高める
  2. デジタル化によって業務の改善を図る
  3. DXの初期段階に位置する

まずは、デジタライゼーションとはどのようなことなのか、詳しく解説していきます。

1-1.デジタル技術で製品・サービスの付加価値を高めること

デジタライゼーションとはデジタル技術によって製品やサービスの付加価値を高めることを言います。

あくまでも既存の製品やサービスにデジタル技術を加えることで、全く新しい製品やサービスを開発することではありません。例えば、カメラにインターネット接続機能を付加すれば、撮影したデータをすぐに他の端末に飛ばしたり、クラウド上に保存できたりします。
また、テレビにインターネットの機能が備わったのもデジタライゼーションの1つだと言えるでしょう。

このように、既存の製品やサービスにITの機能を加えることによって、付加価値を高めていくことをデジタライゼーションと言います。

1-2.デジタル化によって業務の改善を図ること

デジタライゼーションのもう1つの意味がデジタル化による業務改善です。

業務の中にデジタル技術を取り込むことによって、業務の効率化を図ることができます。例えば、CRMツールを社内に導入すれば顧客の情報をより効率的に管理できるので、より顧客管理が容易になります。
また、RPAを導入すればこれまでは人間が行っていた作業を自動化できるので、業務効率は圧倒的に向上します。

このようにデジタル化によって社内の業務改善を図ることもデジタライゼーションの1つです。

1-3.DXへの初期段階

デジタライゼーションは最終的に企業が目指すべきとされているDXへの初期段階と位置付けられています。

DXとは「デジタルトランスフォーメーション」のことで、経済産業省は次のように定義しています。

『企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。』

つまり、デジタライゼーションとは他の企業との優位性を確保できるようになるための、初期段階だと言えるでしょう。

参考:「DX に取り組めば業務効率化につながる!その仕組みとは?」

2.デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションの違い

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デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーション(DX)は言葉がよく似ています。
しかし、デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーション(DX)には大きな違いがあります。

先にご説明した通り、DXは、デジタル化によって自社の優位性を確保することを指します。

一方、デジタライゼーションとはDXの第一歩であり、デジタル化によって製品やサービスの付加価値を高めることで優位性を確保するまでは至っていません。

3.デジタライゼーションとデジタイゼーションの違い

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また、デジタイゼーションという、デジタライゼーションに似た言葉もありますが、やはりこの2つの言葉も大きな違いがあります。

デジタイゼーションとは、単なる「デジタル化」という意味です。
これまでアナログで行ってきた作業をデジタル化することを指します。例えばペーパーレス化に取り組むことや、オンライン会議を導入するなど、単に企業の業務をデジタル化することがデジタイゼーションです。

デジタライゼーションがデジタル化によって製品やサービスの質を高めることであるため、デジタイゼーションはデジタライゼーションのさらに前段階だと言えるでしょう。

つまり、デジタイゼーション→デジタライゼーション→デジタルトランスフォーメーション(DX)という順番で企業のデジタル化を進めていくことになります。

4.デジタライゼーションはなぜ必要か

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「自分の会社にはデジタライゼーションなんて難しい考えは必要ない」と考えている経営者の方もいるのではないでしょうか。
しかし、デジタライゼーションは企業の競争力強化と生き残りのために、ほとんどの企業にとって必要になると考えられています。

デジタライゼーションが必要な理由は主に次の3つです。

  1. 「2025年の崖」問題克服のため
  2. DXを実現して競争力を強化するため
  3. 新たなビジネスチャンス獲得のため

これからの企業にデジタライゼーションが必要な3つの理由について詳しく解説していきます。

4-1.「2025年の崖」問題克服のため

2025年の崖とは、経済産業省の報告に記載された文言です。
企業がDXを推進できない場合、複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システムが残存することになり、国際競争の遅れや国の経済の停滞を招くことになり、2025年以降、最大で年12兆円の経済損失を招くおそれがあるということです。

この2025年の崖問題を克服するために企業はDXを推進しなければならず、その前段階としてデジタライゼーションが必要なのです。

参考:経済産業省「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~」

4-2.DXを実現して競争力を強化するため

DXを実現できれば自社の優位性を確保できます。他社よりも付加価値の高い商品やサービスを提供できますし、業務の効率化にもつながります。

2025年の崖問題以前に、自社の競争力を強化するためにもデジタライゼーションは必要不可欠です。

4-3.新たなビジネスチャンス獲得のため

デジタライゼーションをきっかけに製品やサービスの付加価値が高まれば新規顧客を開拓できるでしょう。また、デジタライゼーションによって業務効率化に成功すれば、空いたリソースを他の収益部門に振り分けることができるかもしれません。

デジタライゼーションやDXを推進することによって、新たなビジネスチャンスの可能性も高まります。

参考:「DXを推進すると何が変わる?企業にとっての必要性と注意点を理解しよう」

5.デジタライゼーション実現のためにすべきこと

デジタライゼーションを実施するにあたってすべきことのうち、4例をご紹介します。

  1. デジタル端末を導入
  2. RPAの導入
  3. IOTやロボット導入
  4. 電子契約(電子署名、電子印鑑)を導入

今すぐできることから、将来的に実現すべきことまでさまざまです。
デジタライゼーションを実施するためにすべき具体例について詳しく解説していきます。

5-1.デジタル端末を導入

まずはタブレットやパソコンなどのデジタル端末を導入し、できる部分からデジタル化していきましょう。

会議のペーパーレス化、社内マニュアルのデータ化、稟議書のデータ化など、デジタル端末を導入してデジタル化できる部分はどんどんデジタル化していくことが重要です。

この段階ではまだデジタイゼーションですが、デジタライゼーションの前段階としてまずはできる部分から積極的にデジタル化して、デジタイゼーションを進めていきましょう。

5-2.RPAの導入

RPAとはRobotic Process Automationの略称で、人間がコンピューター上で行っている定型作業を、ロボットで自動化することです。

毎日同じように行っている定型業務などで利用することで、作業をレコーディングして夜間に定型業務をすることもできます。RPAを導入すれば、これまでは人間がオペレーションしていた作業に人的リソースが不要になるので、業務の効率化をすることが可能です。

RPAが得意とするのは、データの集約や管理、定型メールの一斉送信、データのコピペ作業、請求書・伝票の作成などの定型業務です。定型業務はRPAへ移行して、効率化することを検討しましょう。

5-3.IoTやロボットの導入

製造業などではIoTやロボットを導入して業務の自動化を進めることもできます。

比較的単純でパターン化された作業であれば、IoTとロボットで無人化することが可能です。これまでは作業員数十人で作業をしていたことも、監視をする人を数名おいておくだけで済むので非常に業務は効率化します。

5-4. 電子契約(電子署名、電子印鑑)を導入

電子契約サービスを利用することで、契約書や請求書などの企業間のやり取りを必要とした業務をオンラインで行うことが可能になります。遠隔地の企業や人に対しても書類を郵送することなしに契約できるようになるため、業務は効率化し、スピードも飛躍的に向上します。

6.デジタライゼーションをスタートして新たな競争力を身につけよう

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デジタライゼーションは、デジタル化によって製品やサービスに付加価値をつけること、そしてデジタル化によって業務の効率化を図ることです。

2025年以降、デジタル化に失敗した企業は急速に競争力が低下することが懸念されています。企業にとってデジタライゼーションに取り組み、将来的にはDXを行うことは生き残りのために必要不可欠です。

しかし、急にDXに対応することは困難です。近い将来確実に到来する2025年の崖に慌てることがないよう、まずは早急にデジタライゼーションの施策を行い、DXの実現に向けた第1歩を踏み出しましょう。

GMOペイメントゲートウェイでは新しい価値の創造をサポートするビジネスパートナーとして、DXを支援するサービスを多数提供しています。とくに、決済に関わるDXに強みがあります。顧客へ大量の請求書を発行する業務や企業間の請求業務などの業務効率化から初めてみてはいかがでしょうか。

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