決済基礎知識
記事公開:
オーソリ承認率を「件数」と「参考金額」で読み解く|簡易シミュレーター
この記事のポイント
- PGマルチペイメントサービスの管理画面で、無料版・有料版それぞれで確認できるオーソリ承認率・3Dセキュア認証状況の違いを解説します
- オーソリ承認率が、購入完了率・売上確定率とは異なる決済プロセス上の指標であることを整理します
- 確認したオーソリ承認率を、任意の改善幅で件数・参考金額に置き換える簡易シミュレーターの使い方を紹介します
- 試算結果はあくまで参考値であり、将来の売上予測や施策効果を保証するものではないことを明示します
- さらに詳細な切り口で確認したい場合の有料版・関連記事もご案内します
INDEX
PGマルチペイメントサービスの管理画面で、クレジットカード決済のオーソリ承認率が確認できるようになりました。まだ有効化していない方は、下記から無料版の申込・利用開始方法をご確認ください。
すでに有効化済みの方は、PGマルチペイメントサービスの管理画面から、以下の手順でご利用いただけます。
① 左メニューから「都度決済」>「クレジットカード」を選択
② 上部タブから「承認率可視化」をクリック
この記事では、確認した数字の見方と、簡易シミュレーターを使った活用方法をご紹介します。
承認率可視化オプションとは
「承認率可視化オプション」は、PGマルチペイメントサービスの管理画面上で、クレジットカード決済のオーソリ承認率と3Dセキュア認証状況を確認できるオプション機能です。
- 無料版:当月のオーソリ承認率と、3Dセキュア関連3指標(適用率・チャレンジ認証発生率・離脱率)の合計4指標を確認できます。
- 有料版:オーソリ承認率は、月次・日次・時間帯・決済金額帯・イシュア(カード発行会社)別・3Dセキュア実施有無別・エラーコード別など、より詳細な切り口で確認できます。
▼有料版表示例(数値はダミーです。)
まずは無料版で確認できる「オーソリ承認率」の見方を、次の章で解説します。
数字の見方を解説:オーソリ承認率とは
はじめに、用語を整理します。
- オーソリ:クレジットカードが利用できるか(有効期限内か、利用限度額を超えていないかなど)をカード発行会社が確認し、その利用枠を一時的に確保する処理のこと。取引の安全性を確保する役割も担っています。
- オーソリ承認率:カード発行会社へ承認を求めた取引のうち、実際に承認された取引の割合
オーソリの仕組みや流れについて、より詳しく知りたい方は「オーソリ(オーソリゼーション)とは?クレジットカード決済の仕組みを徹底解説」もご参照ください。
一般的には、オーソリ承認率は「オーソリ承認数÷オーソリリクエスト数」で説明されています。
ここで注意したいのは、オーソリ承認率は「購入完了率」や「売上確定率」とは異なる指標だという点です。
オーソリはあくまで決済プロセスの一段階です。承認された後にも、売上処理を経て、購入完了や売上確定に至ります。
また、決済画面での入力のしやすさや導線など、加盟店さま側の購入体験(UX)による離脱も、承認後の完了率に影響する別の要因です。オーソリ承認率が高いことは、購入完了率や売上確定率が同じ水準であることを意味しません。
無料版では、このオーソリ承認率とあわせて、「3Dセキュア認証状況(当月)」として次の3指標も確認できます。
- 3Dセキュア適用率
- 3Dセキュアチャレンジ認証発生率
- 3Dセキュア離脱率
この数字を改善するとどうなるのか(数字の活用方法)
オーソリ承認率を確認しても、パーセンテージの数字だけでは、事業への影響がどれくらいの大きさなのか、実感しづらいものです。同じ1ポイントの差でも、月間の取引件数や平均決済金額によって、件数や金額に置き換えたときの印象は変わってきます。
そこで、確認したオーソリ承認率を、任意の条件で件数と参考金額に置き換えられる簡易シミュレーターをご用意しました。
入力項目は次の4つです。
① 月間オーソリ取引件数 無料版で確認した「全取引」件数を入力します。(0以上の整数を入力。)
② 現在のオーソリ承認率 無料版で確認した「当月の承認率」を入力します。(0~100%の範囲で入力。)
③ 想定する改善幅 単位は「ポイント」です。たとえば95.0%から96.0%への変化は「1.0ポイント」と入力します。
※この改善幅は自社内で比較するための仮定値です。標準的な目安や推奨値ではなく、どのような数値を入力するかは読者ご自身の判断に委ねられます。
④ 平均決済金額(任意) 未入力でも件数の試算のみ確認できます。入力する場合は、集計期間を①の取引件数と揃えると、参考金額の意味がより明確になります。
※入力した数値は、ブラウザ内だけで計算され、外部への送信・保存はおこなわれません。
当月のオーソリ承認率を起点に、任意の改善幅を件数と参考金額へ置き換えます。 入力値はブラウザ内だけで計算し、外部へ送信・保存しません。 数値を入力して「試算する」を押すと、ここに結果が表示されます。承認率・簡易シミュレーター
試算・整理結果
試算後に確認したいこと
試算結果を確認したあとは、次のような観点を見ておくと、今後の検討につながります。
- 確認したオーソリ承認率は、単月だけの変動か、継続的な変化か
- 変化した時期の前後で、決済システム・運用方法・販売施策などに変更がなかったか(因果関係を断定するものではなく、確認の観点です)
- 3Dセキュア適用率・チャレンジ認証発生率・離脱率にも、同じ時期に変化がないか(この3指標はオーソリ承認率の内訳ではなく、別の観点として確認します)
さらに詳しく確認したい場合
無料版の確認方法や簡易シミュレーターは、現在の状況を把握し、検討の材料とするためのものです。
承認率は月次・日次・時間帯・決済金額帯・イシュア(カード発行会社)別・3Dセキュア実施有無別・エラーコード別、3Dセキュア認証状況は認証結果やプロセス別の状況など、より詳細な切り口で確認したいという場合は、有料版のご利用もご検討ください。
よくある質問
確認や試算の中で生じやすい疑問を、後述のFAQにまとめました。
| 質問 | 回答 | |
|---|---|---|
| Q1 | オーソリ承認率は購入完了率と同じですか? | 同じではありません。オーソリはカードが利用できるかを確認し利用枠を確保する処理の段階で、購入完了や売上確定とは異なる段階の指標です。 |
| Q2 | 改善幅には何ポイントを入れればよいですか? | 推奨値は設定していません。自社内で比較したい仮定値を入力し、結果は参考値としてご確認ください。 |
| Q3 | 試算された金額は売上増加額ですか? | いいえ。追加承認件数の理論値に平均決済金額を掛けた参考値であり、購入完了、売上確定、キャンセル、返品等は含みません。 |
| Q4 | 平均決済金額が分からなくても使えますか? | はい。未入力の場合は、追加承認件数のみ試算できます。 |
| Q5 | 3Dセキュアの指標は計算に使いますか? | 使いません。3Dセキュア関連3指標は、承認率とあわせて確認する別の観点として扱っています。 |
| Q6 | 入力した数値は送信・保存されますか? | 送信・保存されません。シミュレーターはブラウザ内だけで計算し、入力値を外部へ送信・保存しない設計です。 |
| Q7 | 詳しい傾向はどこで確認できますか? |
詳細分析が必要な場合、有料版では期間、時間帯、決済金額帯、カード発行会社などの切り口で確認できます。 |
まとめ
無料版で確認できる当月のオーソリ承認率を出発点に、数字の見方と、簡易シミュレーターを使った活用方法をご紹介しました。
- まずは現状のオーソリ承認率を確認する
- 必要に応じて自社条件で簡易試算をおこなう
- さらに詳細な傾向を把握したい場合は有料版もご検討ください
関連記事
決済ファネルの視点からオーソリ承認率や3Dセキュアとの関係を詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
- オーソリ承認率とは?カート投入から決済完了までのファネルと、利益を最大化する3つの改善ステップ
- 「カゴ落ち」の見えない原因とは?EMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)とオーソリ承認率の関係
※上記2記事は、決済ファネル全体の改善やビジネス視点での考え方を解説した記事です。本記事の簡易シミュレーターとは異なる前提・計算方法で数値例を示している箇所があるため、あわせてご確認の際はその点にご留意ください。 - 承認率可視化オプションとは?使い方・確認できる指標と利用メリットを解説
