決済基礎知識
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キャッシュレス決済とは?種類・仕組みと事業者が導入する際の選び方を解説
この記事のポイント
- キャッシュレス決済は、現金の直接受け渡しを伴わない支払いで、支払時期と利用する仕組みの二つの軸で整理できます。
- 利用者の利便性や販売機会の拡大に加え、事業者には費用、入金、取消・返金、不正利用、障害対応の運用が発生します。
- 導入時は顧客、商材、販売チャネルを起点に必要な手段を選び、正常時と例外時の業務フローを確認します。
INDEX
キャッシュレス決済とは、現金を直接受け渡さずに代金を支払う方法の総称です。クレジットカード、デビットカード、電子マネー、コード決済などがあり、支払うタイミングや認証方法、店舗・ECでの使い方が異なります。事業者が導入する際は、利用者の利便性だけでなく、費用、入金、取消・返金、不正利用、障害時の対応まで含めて比較することが重要です。
キャッシュレス決済とは
キャッシュレス決済とは、紙幣や硬貨を直接受け渡さずに代金を支払う方法です。クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、電子マネー、コード決済などが代表例です。店舗ではカードやスマートフォンを端末へかざす、コードを読み取るなどして支払い、ECではカード情報や各サービスのIDを使って決済します。
キャッシュレスという言葉は広い概念で、銀行振込や口座振替を含めて説明する場合もあります。一方、経済産業省が公表するキャッシュレス決済比率では、クレジットカード、デビットカード、電子マネー、コード決済を対象にしています。記事や統計を比較するときは、何をキャッシュレスに含めているかを確認する必要があります。
経済産業省によると、2025年の日本のキャッシュレス決済比率は58.0%、決済額は162.7兆円でした。その内訳はクレジットカードが82.7%を占めています。利用が広がる中、事業者には単に新しい手段を追加するだけでなく、顧客が選びやすい画面や店頭案内、安定した決済処理、入金・返金管理までを一体で設計することが求められます。
支払う時期で分ける三つのキャッシュレス決済
キャッシュレス決済は、利用者が代金を負担する時期によって、前払い、即時払い、後払いに分けられます。この分類は、カードやスマートフォンといった見た目ではなく、残高、銀行口座、カード利用額のどこから代金が支払われるかを表します。同じコード決済でも、残高へ事前にチャージする場合と、クレジットカードへ請求する場合では支払時期が異なります。
| 支払時期 | 概要 | 主な例 | 利用者・事業者の確認事項 |
|---|---|---|---|
| 前払い | 利用前に残高へ入金する | プリペイドカード、チャージ式電子マネー | 残高不足、チャージ方法、払戻し |
| 即時払い | 支払いと同時または直後に口座から引き落とす | デビットカード、口座直結型決済 | 口座残高、取消・返金の反映時期 |
| 後払い | 利用後にカード会社などから請求する | クレジットカード、キャリア決済、後払い | 与信、不正利用、請求・入金サイクル |
仕組みで分ける主なキャッシュレス決済
支払時期とは別に、利用者がどのサービスを使い、どのように認証するかで決済手段を整理します。事業者はブランド数だけでなく、店舗端末やEC画面、本人認証、決済結果の受取方法、売上確定のタイミングを確認します。
| 種類 | 主な利用場面 | 事業者が確認したい点 |
|---|---|---|
| クレジット・デビット・プリペイドカード | 店舗、EC、継続課金 | 対応ブランド、本人認証、売上確定、チャージバック |
| 電子マネー | 交通、コンビニ、小売店舗 | 端末、残高、取消、ブランドごとの運用 |
| コード決済 | 店舗の提示型・利用者提示型、EC | コード読取方式、支払元、返金、障害時対応 |
| アカウント決済・デジタルウォレット | EC、アプリ、スマートフォン購入 | 会員ID、登録支払手段、認証、アカウント連携 |
| キャリア決済 | デジタルサービス、EC、継続課金 | 利用上限、年齢・契約条件、取消・継続請求 |
| 口座振替・銀行系決済 | 継続料金、高額・法人取引 | 申込手続、振替不能、入金照合、返金 |
キャッシュレス決済が完了するまでの仕組み
クレジットカード決済を例にすると、利用者がカードを提示または情報を入力し、加盟店様から決済サービスを通じて取引情報が送られます。カード会社などが利用可否を判定し、承認後に加盟店様が商品発送やサービス提供に合わせて売上を確定します。代金は契約した入金サイクルに従って加盟店様へ支払われます。
画面に購入完了と表示された時点と、事業者の売上が確定する時点、自社口座へ入金される時点は同じとは限りません。予約商品、受注生産、宿泊、レンタルなどでは、取引承認と売上確定を分ける場合があります。決済結果、注文状態、在庫、出荷・役務提供の状態が一致するよう、システムと業務を設計します。
電子マネーやコード決済では関係する事業者や処理名が異なりますが、利用可否の確認、売上処理、加盟店様への入金、取消・返金という基本的な管理は共通します。通信切断や結果通知の遅延が発生した場合に、二重請求や商品未提供を防ぐ照合方法も必要です。
利用者にとってのメリットと注意点
利用者は、現金を用意したり釣銭を受け取ったりする手間を減らし、店舗やECで同じ支払手段を使えます。利用履歴をアプリや明細で確認でき、ポイントや付帯サービスを利用できる場合もあります。オンラインでは、商品の受取前に銀行やコンビニへ出向かず支払いを完了できます。
一方、支払手段を増やすと残高や利用額を把握しにくくなる場合があります。スマートフォンやカードの紛失、アカウントの不正利用、加盟店様を装った偽サイトにも注意が必要です。事業者は、利用条件、支払時期、問い合わせ先を分かりやすく表示し、利用者が決済結果を確認できるようにします。
事業者が導入するメリット
顧客が普段使う支払手段を用意すると、現金を持っていない店舗利用者や、カード以外を希望するEC利用者の購入機会を受け止められます。会計時の現金取扱いや釣銭準備を減らし、取引データを受注、在庫、会計、顧客管理へ連携できることも利点です。
ただし、売上が自動的に増えると断定することはできません。決済手段が顧客と商材に合わない場合は利用されず、導入・運用費用だけが発生します。利用率、決済成功率、購入途中の離脱、問い合わせ、返金を確認し、販売機会と運用負荷の両面から導入効果を評価します。
導入後に発生する費用と運用負荷
キャッシュレス決済には、決済手数料のほか、初期費用、月額費用、端末費用、通信費、入金や振込に関する費用などが発生する場合があります。費用体系はサービス、決済手段、取引条件によって異なります。売上額に対する手数料率だけで比較せず、想定件数と単価を使って年間費用を試算します。
入金サイクルも重要です。利用者が支払った日と事業者への入金日は異なるため、仕入、人件費、配送費などの支払日と照らし合わせます。複数の決済サービスを利用すると入金日や明細の形式が分かれ、照合に時間がかかることがあります。管理画面、入金明細、会計・基幹システムとの連携を確認します。
店舗・EC・継続サービスで異なる導入要件
店舗では、レジやPOSと決済端末の連携、通信環境、スタッフの操作、締め処理、レシート、障害時の代替手段を確認します。混雑する時間帯に操作が増えないか、取消や返品を誰が実行できるか、日次の売上と入金予定をどのように照合するかを決めます。
ECでは、決済画面の入力項目、スマートフォン表示、本人認証、注文システムとの連携、決済結果通知、出荷前後の売上確定が中心です。利用者が決済途中で離脱した場合、同じ注文を再開できるか、二重注文を防げるかも確認します。カード情報を自社で扱う範囲とセキュリティ対策を明確にします。
月額サービスや定期購入では、初回決済だけでなく、次回以降の継続請求、カード更新、決済失敗、再請求、プラン変更、休止・解約を管理します。同じキャッシュレス決済でも、都度購入と継続課金では必要なシステムと顧客対応が異なります。
キャッシュレス決済を選ぶ八つのポイント
第一に顧客が利用する手段、第二に店舗・EC・アプリなどの販売チャネル、第三に商材と単価を確認します。高額商品、デジタル商品、予約、継続課金では、利用上限、本人認証、売上確定、返金の要件が変わります。第四に、決済手数料、初期・月額・端末費用を含む総費用、第五に入金サイクルと明細です。
第六に、取消・返金・チャージバックなど例外処理、第七に、本人認証、不正検知、管理画面の権限、ログなどのセキュリティ、第八に、既存システムとの連携とサポートを確認します。機能一覧を見るだけでなく、自社の代表的な注文と、決済失敗・返品・通信障害といった例外注文を使って運用を比較します。
複数手段を一度に導入する場合は、優先順位を付けます。顧客から要望の多い手段、購入途中の離脱が多い場面、現金管理の負担が大きい店舗など、解決したい課題を定めます。導入後は手段別の利用率、決済成功率、費用、返金、問い合わせを確認し、構成を見直します。
キャッシュレス決済導入の進め方
はじめに、店舗・EC・アプリなどの販売チャネル、顧客、商材、単価、取引件数、継続課金の有無を整理します。次に、顧客からの要望、決済別の離脱、競合店舗の対応状況などから優先する決済手段を決めます。候補サービスについて、費用、審査、入金、端末・システム接続、セキュリティ、サポートを比較します。
契約・審査と並行して、注文・会計から売上確定、入金照合、取消・返金までの業務フローを作ります。店舗ではスタッフ権限と締め処理、ECでは決済結果通知と注文状態、継続課金では再請求と利用停止を確認します。利用者への表示、利用規約、特定商取引法に基づく表示など、販売形態に応じた情報も整えます。
テストでは決済成功だけでなく、残高不足、利用不可、本人認証失敗、利用者の中断、通信切断、二重操作、全額・一部返金を確認します。公開後は決済手段別の利用率、成功率、離脱、返金、チャージバック、問い合わせを定期的に確認し、利用されない手段や運用負荷の高い処理を見直します。障害時に利用者へ表示する文言、代替手段、復旧後の未完了取引の照合方法も事前に用意します。
まとめ:支払い手段と決済運用を一体で選ぶ
キャッシュレス決済は、現金を直接使わない支払いの総称です。前払い・即時払い・後払いという支払時期と、カード・電子マネー・コード決済などの仕組みを分けて考えると、自社に必要な手段を整理できます。導入時は利用者の操作だけでなく、売上確定、入金、取消・返金、不正利用、障害対応までを確認します。
GMOペイメントゲートウェイでは、店舗やEC、継続サービスなどの販売方法に合わせ、各種決済手段、システム連携、取引管理、不正利用対策についてご相談いただけます。顧客が求める支払い方と自社の運用を整理し、GMO-PGの総合決済サービスから自社に合う決済環境をご相談ください。
FAQ
キャッシュレス決済に関するよくある質問
キャッシュレス決済とは簡単に言うと何ですか?
紙幣や硬貨を直接受け渡さずに代金を支払う方法の総称です。クレジットカード、デビットカード、電子マネー、コード決済などが代表例です。
銀行振込や口座振替もキャッシュレス決済に含まれますか?
現金を直接使わない支払いという広い意味では含まれます。ただし、統計やサービス分類ではカード、電子マネー、コード決済など対象を限定する場合があるため、定義を確認してください。
事業者はどのキャッシュレス決済を導入すればよいですか?
顧客の利用意向、店舗・ECなどの販売チャネル、商材、単価、継続課金の有無を起点に、費用、入金、取消・返金、セキュリティ、システム連携を比較します。
キャッシュレス決済を導入すれば現金は不要ですか?
顧客層や販売場所によって現金の利用は残ります。また、通信・端末障害時の代替手段も必要です。利用状況を確認し、現金とキャッシュレスの運用を決めます。
店舗とECで同じ決済サービスを使えますか?
店舗とオンラインの双方に対応するサービスもありますが、端末、契約、対応ブランド、管理画面、入金明細の一元化はサービスごとに異なります。必要な販売チャネルを確認してください。
コード決済と、決済用URLをQRコードで案内する方法は同じですか?
異なります。コード決済は利用者のウォレットやアプリを使う決済手段です。決済用URLのQRコードは支払い画面へ移動する入口であり、移動後にカードなど別の決済手段を選ぶ場合があります。対応手段と画面遷移を確認してください。
キャッシュレス決済の費用は手数料率だけで比較できますか?
手数料率に加えて、初期・月額・端末・通信・振込などの費用、入金サイクル、取消・返金、運用工数を含めて年間の総費用を比較します。
サービス紹介
PGマルチペイメントサービス
PGマルチペイメントサービスは、決済代行会社(PSP:Payment Service Provider)であるGMOペイメントゲートウェイ株式会社が提供するオンライン総合決済サービスです。スタートアップから中小~大手企業まで、業種・規模を問わず幅広い事業者様に導入されています。
連結171,257店舗、年間の決済処理金額23兆円・処理件数86.9億件(※1)という膨大な決済を支える強固なインフラを提供。さらに、グローバルセキュリティ基準PCI DSS Ver4.0.1に準拠し、安全な決済環境の構築を支援します。
- 都度決済および、サブスク(定期購入・継続課金)にも対応
- ニーズに合わせた接続方式をご用意(「OpenAPIタイプ」「リンクタイプPlus」)
- HDI国際認定を取得したカスタマーサポート部門が導入・運用を支援
- AIエージェントとEC事業者をつなぐオープンな仕様「Universal Commerce Protocol(UCP)」に対応した独自の決済ソリューションを開発
- 国内PSP初(※2)、LLM探索・AI検索対応の開発者ドキュメントを提供
※1:2026年3月末時点、連結数値
※2:※日本市場を主なサービス対象とするPSPにおいて、LLMによるWeb探索を前提としたドキュメント構造への再設計とAI検索機能の導入を兼ね備えたケースとして(弊社調べ)。

執筆者
PX+ byGMO編集部
PX+ byGMO編集部は、GMOペイメントゲートウェイによる、決済・Payment Experience(PX, 決済体験)領域に特化した専門メディアチームです。
決済・EC運営・キャッシュレス全般に関する最新動向や実務ノウハウ、成長企業の事例をもとに、ビジネス成長に役立つ実践的かつ信頼性の高い情報を編集・監修しています。
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