今からでも遅くない!これから初めるSNS広告 初級編

~セミナーレポート~

セミナー概要

テーマ

今からでも遅くない!これから初めるSNS広告 初級編

開催日時

2015年3月5日(木)13:00~15:15

会場

GMOペイメントゲートウェイ 東京本社 大会議室

講師

第一部 GMOペイメントゲートウェイ株式会社 集客支援部 コンサルタント 谷出 琴未

第二部 GMOペイメントゲートウェイ株式会社 集客支援部 コンサルタント 大野 榛香

3月5日に行われた今回のセミナーでは、「今からでも遅くない!これから始めるSNS広告 初級編」と銘打ち、いまや定番のプロモーション手法であるSNS広告についての基本をお話させていただいた。
これまでの弊社開催セミナーでは、ご参加いただいた方にアンケートのご記入をお願いしている。
毎回のアンケートの回答で最も多く見られるのが、「SNSの活用方法がわからない、不安」という声だった。今回のセミナーはそんな声にお応えすべく、 開催するに至ったものである。

セミナーの第一部では、弊社集客支援部コンサルタント 谷出琴未より、各SNS媒体の状況や基本的な活用方法について講演させていただいた。
第二部では、同じく弊社コンサルタントである大野榛香より、実際にSNS広告を出稿する際のステップや注意点などを解説した。

第一部 SNS広告の現状を知る

会場の様子

まず谷出は、SNS広告の説明の前に、「ひとりのSNSユーザー」としての目線をご紹介することでセミナーをスタートした。

ある1人の、20代女性がこれまでどんなSNSを使ってきたのか、またどんな用途でこれらのSNSを利用しているのか。 これも立派な消費者レポートである。

講師である谷出がこれまで使用してきたのは、やはり日本でも認知度の高い以下の4つ。
使用用途は各媒体によって異なり、それぞれの媒体特性を反映しているともいえる。

  • ・Facebook

    →WEBマーケティング関連の情報収集等、ビジネス用途

  • ・LINE

    →友人や家族とのコミュニケーション

  • ・Twitter

    →趣味である音楽に関する情報収集や、ニュース番組で聞き逃した内容などのリアルタイム検索

  • ・Instagram

    →旅行等で撮影した写真の投稿

生活の一部となったSNSであるが、このように「用途別」にそれぞれについて考えることはないのではないだろうか。 会場の皆様にも是非、お考えいただきたいと谷出は続ける。

なぜ今、SNSなのか?

具体的なSNS活用法についての説明に入る前に、この問いについて考えてみたい。
近年では当たり前のようにSNS広告の活用がうたわれているが、そもそもなぜ「SNS広告」なのだろうか?

ネットユーザーのSNS利用率

理由のひとつとして、現代のネットユーザーの約6割がSNSを利用しており、2016年にはその数は7割近くにも上ると予想されていることが挙げられる。 また、各種SNSの利用状況をみてみると、LINE,Twitter,Facebookの順に並んでおり、企業としてアプローチするのであれば、まずはこの3つを抑えるべきだと、谷出は説明する。

SNS広告のメリット

また、「なぜSNSなのか」という問いには、"SNS広告でしかアプローチできないターゲット層"があるからという答え方もできる。

リスティング広告では、検索をかける=ある程度購入意欲のあるユーザー、商品を既に認知しているユーザーのみにアプローチが可能だが、 SNSではまだ商品自体を認知していない「潜在層」へのアプローチが可能だ。
また、認知された商品やサービスをさらに拡散するというフェイズにおいても、SNS本来のバイラル効果を発揮することができる。

では、一概にSNS広告といってもどんな種類のものがあるのだろうか。

メッセージング機能に特化したSNSといえば、

  • ・LINE
  • ・WhatsApp
  • ・Snapchat

コメントやシェア等によりユーザーの交流を促すものであれば、

  • ・Facebook
  • ・Mixi
  • ・Twitter

画像や動画の共有であれば、

  • ・Instagram
  • ・Pinterest
  • ・Vine

ビジネスに特化したものであれば、

  • ・Wantedly
  • ・LinkedIn

など、実に多くのSNSが存在している。世界的な規模でみると、LinkedInやPinterest、WhatsAppはユーザー数も多いが、日本国内ユーザーはまだ少数である。 「繋がり」を重視するSNSの世界では、ユーザー数の規模は大きな指標となるだろう。

一方、日本国内トップのユーザー数を誇るFacebookとTwitter。
第一部では、SNS広告の基本データに加えて、これら日本国内でも大きな存在感を示し始めている両媒体ので広告を出稿する際のTIPSもご紹介させていただいた。

我々にとっても馴染みの深いプラットフォームであるこの2つのSNSであるが、『広告』を実際に出稿するには、どのような手順が必要なのだろうか。

第二部 実践編 すぐにできるSNS広告の始め方

会場の様子

第二部の講師担当を務めた大野からは、実際のSNS広告出稿にともなう必要な作業と、より具体的なSNS出稿のTIPSについてお話をさせていただいた。

Facebook広告における必要なステップは以下の通り。

  • 1.Facebookアカウントを作成

    運用担当者様個人のアカウント作成が必要

  • 2.クリエイティブを用意

    Facebook広告は画像がもたらすインパクトが非常に大きい広告で、より見えやすい広告を配信するため、それぞれの配信目的に沿ったクリエイティブサイズを準拠することを推奨。 いいね広告であれば、1200×444ピクセル、外部サイト誘導広告であれば1200×628ピクセルを推奨。

  • 3.支払方法を設定
Facebook広告の支払方法

最後に、「新しい支払方法を追加」することでアカウントの設定は完了する。
支払周りに関する設定は、広告マネージャー上の左側「支払管理」タブより、「支払い方法」を選択することで行える。
Facebookでは、支払の手段として、現在クレジットカードもしくはPaypalのみを提供しているため注意が必要だ。

一方、Twitter広告の出稿方法は若干異なる。
現在Twitter社は個人広告主との直接の契約は行っていないため、既に契約のある事業主様や広告代理店以外が広告を出稿されたい場合、 Yahoo社提供の「Yahoo!プロモーション」を経由し出稿する必要がある。

この点のみFacebookとは異なるが、出稿までのプロセスはFacebookと同様に、
1.アカウントの開設 2.クリエイティブの用意 3.支払手段の選択 の3つだ。

Twitter広告の支払方法

SNS広告出稿のTIPS

具体的な出稿方法に加え、第二部ではSNS広告出稿に役立つTIPSをご紹介させていただいた。

紹介させていただいたTIPSは以下の4つ。

TIPS(1)

ホットな話題を押し出した訴求により、気軽な「いいね」を獲得

いいね獲得が目的の広告であっても、本来の目的は全面に押し出さず、クライアント様にまつわるポジティブな話題を提供することで思わず 「いいね」してしまう広告を配信。

(例:3年連続第一位、を獲得したペット保険のお客様の例をご紹介)

TIPS(2)

Facebook独自のリマーケティング、類似ユーザーに配信

第一部でもご紹介させていただいた類似ユーザーは、Facebookのみで行うことができる、リマーケティング手法だといえるだろう。 既に商品やサービスへの認知はあるが、コンバージョンに繋がっていない、そんなユーザーをFacebook上で追いかける。

(例:アパレルブランドのお客様は、類似ユーザー配信によりCPAを以前の7割程度に削減)

TIPS(3)

ターゲット設定はできるだけ細かく行い、効率のよい配信を

Facebook広告の特徴のひとつである精度の高いターゲティング機能のひとつとして、趣味関心によるセグメントが挙げられる。 このセグメント項目だが、可能な限り細かく設定することで効果が挙がるといわれている。 (例:列車のDVDを販売しているお客様は、具体的な「列車名」を使ったターゲティングを行うことで動画再生単価を3円に削減)

TIPS(4)

Twitter独自のターゲティング手法、フォロワー指定でCTR抑制

Twitter広告ならではのターゲティング手法として、存在しているアカウントを指定し、そのフォロワーにのみ広告を配信するという手法がある。 Twitter広告の管理画面では、どのアカウントのフォロワーに配信した結果がよかったのか、という部分まで検証することができるため、 成果の悪かったアカウントへのフォロワーは停止し、良かったアカウントのフォロワーへの配信のみを継続することでPDCAを回転させることが可能。 (例:英語学習アプリのインストールを訴求するお客様は、クリック単価を3分の1に抑えている)

総括

FacebookやTwitterをはじめとするSNS広告は、多くの事業者様が注目をしているプロモーション手法のひとつだ。
今回のセミナーでご紹介させていただいたように、アカウントの開設や出稿までのフローは極めてシンプルであるが、だからこそ運用にあたってのノウハウが必要となってくるのではないだろうか。

SNS広告に限っては、広告代理店を介さず自社運用から始められる方も多いと耳にする。自社運用をされる際には是非、 今回ご紹介させていただいたTIPSを基に施策を実験し、スピード感のあるPDCAの回転を行っていただきたい。
そして、ますます活性化されることが予想されるSNSを活用したプロモーションを、一緒に盛り上げていくことができたら、喜ばしいかぎりだ。