決済基礎知識
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製造業の資金繰り対策について。請求書カード払いで材料費・外注費を調整
この記事のポイント
- 資金ギャップの解消 :請求書カード払いを活用することで、材料費や外注費の支払いをカード会社の引き落とし日まで後ろへずらすことができます。
- 取引先へは銀行振込で支払える :振込名義は自社名に設定可能、取引先に本サービスの利用を知らせずに使える設計です。
- 導入前に制約を確認する必要がある : 利用時にはコストと審査があるため、事前の確認が重要です。
INDEX
「受注は増えているのに、入金はまだ先。その前に、原材料の仕入れ代や外注費の支払い日が来てしまう」。
製造業では、このように受注増が一時的な資金負担の増加につながる場面が少なくありません。
製品をつくるには、まず原材料や部品・資材を調達し、必要に応じて加工や組み立てを外部協力会社へ委託し、完成後に納品・検収を経て売上計上・入金へ進みます。つまり、調達・生産にかかる支出は先に出ていく一方で、売上金は後から入る構造になりやすいのが製造業です。
こうした資金ギャップへの対応策の一つが、銀行振込指定の請求書をカード決済に切り替える「請求書カード払い」です。なかでもGMOペイメントゲートウェイ(以下GMO-PG)が提供する「請求書カード払い byGMO」は、銀行振込指定の請求書を手元のカードで支払えるサービスで、支払いタイミングを最大約60日後まで調整しやすくなります。この記事では、製造業で請求書カード払いがどう役立つのか、向いている場面と注意点を含めて解説します。
製造業の資金繰りを困難にする要因は「調達→生産→納品→入金」の長さ
製造業の資金繰りを難しくするのは、単に支払いが多いことではありません。
材料調達から売上入金までの工程が長く、その間に現金が先に出ていくことが大きな負担になります。
とくに、次のような場面では手元資金が薄くなりやすくなります。
- 量産前に、原材料や部品をまとめて確保する
- 納期を守るために、外部協力会社への加工・組み立て委託を増やす
- リードタイムの長期化を見越して、安全在庫を積み増す
- 検収条件の都合で、納品後もしばらく入金されない
- 原材料費と外注費が同じ月に重なる
たとえば、大型案件を受注した月は売上見込みが立つ一方で、その案件を回すための材料費や外注費は先に発生します。しかも製造業では、取引先との関係上、仕入れ先や協力会社への支払い遅延が、そのまま調達や生産への影響につながりやすいという難しさもあります。
そのため、製造業の資金繰りでは「利益が出るかどうか」だけでなく現金の流出入のタイミングを管理する視点が欠かせません。
請求書カード払い byGMO は、支払いタイミングを調整する選択肢の一つ
こうしたズレへの対応策として検討しやすいのが、「請求書カード払い byGMO」です。
このサービスでは、銀行振込指定の請求書をカードで決済できます。支払先には銀行振込で入金されるため、取引先側の受け取り方法を変えずに、自社ではキャッシュアウトのタイミングを後ろへずらしやすくなります。登録は無料で、初期費用や月額料金はかかりません。必要な費用は利用時の手数料のみです。
仕組みのイメージ
- 原材料メーカーや協力会社から届いた請求書を確認する
- 請求書情報を登録し、カードで支払い申請を行う
- 支払先へは銀行振込(請求書カード払い利用企業の名義)で支払われる
- 自社口座からの実際の支出は、カード会社の引き落とし日に発生する
この流れにより、「材料費や外注費の支払いが先、売上入金が後」というズレを緩和しやすくなります。
また、振込名義は自社名に設定可能なため、仕入れ先や協力会社との関係に配慮しながら利用しやすい点も、製造業では相性のよいポイントです。
なお、支払いを延ばせる日数は最大約60日ですが、常に同じではありません。カード決済申請日や、利用するカードの締め日・引き落とし日によって変わります。利用にはGMO-PG所定の審査があり、審査結果によっては利用できない場合もあります。
製造業で請求書カード払いが向く3つの場面
1. 大型案件の受注で、材料費が先に膨らむとき
製造業では、受注が決まった段階で原材料や部材の先行調達が必要になることがあります。
売上は見えていても入金はまだ先、という局面で、材料費の支払いを売上入金に近づけられると、資金繰りの負担を抑えやすくなります。
2. 外注加工費が集中し、検収・入金まで時間が空くとき
協力会社への加工・組み立て委託が多い業態では、外注費の支払いが先行しやすくなります。
とくに、検収完了後に請求・入金となる取引では、外注費だけが先に出ていく期間が発生しやすいため、支払いタイミングを調整できる余地は大きくなります。
3. 銀行の借入枠を、設備投資のために温存したいとき
製造業では、機械導入や更新投資など、まとまった資金を将来的に必要とする場面があります。
そのため、日々の材料費や外注費のような変動費は別の手段で調整し、銀行借入は長期投資に使いたいという考え方とも相性があります。
活用前に確認したい4つのポイント
1. 手数料3.0%を粗利で吸収できるか
請求書カード払い byGMO の利用時手数料は、支払い額の3.0%で最低1,500円です。
したがって、「支払日を後ろへずらせる」ことだけでなく、そのコストを案件の粗利や生産計画の中で許容できるかを見て判断する必要があります。
たとえば、材料費の支払いが一時的に重なっても、納期を守って案件を完了できることの価値が大きい月もあれば、利益率が低く、毎回使うと採算が合いにくい月もあります。
製造業では、常用する手段というより、資金繰りが一時的に詰まりやすい月の選択肢として考えると判断しやすくなります。
2. 対象となる支払い内容か
外注費や仕入れ費、広告費、家賃、税金など幅広い支払いに対応していますが、一部除外があります。そのため、材料費や外注費に使いたい場合も、事前確認をしておくと安心です。
3. 利用可能額はカードの限度額に左右される
サービスの利用上限は、基本的に手持ちカードの利用限度額の範囲内です。
月末に他の支払いも重なる企業では、材料費・外注費に回せる枠がどの程度あるかを先に見ておく必要があります。
4. 使える請求書やカード条件を確認する
銀行振込の請求書で、企業間取引決済であることが前提です。
また、利用できるカードブランドや条件は申込窓口によって差があるため、最新条件を確認したうえで進めるのが安全です。
向かないケース
一方で、次のようなケースでは別の対応策を優先した方がよい場合があります。
慢性的な赤字を埋めるために使いたい場合
このサービスは、短期的な資金ギャップを調整する手段としては使いやすい一方、根本的な赤字構造の補填には向きません。手数料がかかるため、採算が合わない状態を長く支える用途で常用すると、かえって負担が増えるおそれがあります。
半年以上の長期資金を確保したい場合
支払いの調整幅は最大約60日であり、長期の資金確保を目的とした仕組みではありません。
設備投資や長期運転資金の確保には、銀行融資など別の手段の方が適しています。
毎月の固定費の支払時期を恒常的に繰り延べたい場合
外注費や仕入れ費に対応していても、毎月の支払いを恒常的にずらし続ける運用は、カード限度額や手数料負担の面で無理が出やすくなります。
一時的な繁忙期や受注増への対応策として位置づけた方が使いやすいでしょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 取引先に、請求書カード払いを使っていることは伝わりますか?
支払先には銀行振込で入金され、振込名義は自社名に設定可能です。支払い先に本サービスの利用を知らせる必要もありません。
Q. どの請求書でも使えますか?
企業間取引決済に限ります。すべての支払いが対象になるわけではないため、利用前に確認が必要です。
Q. クレジットカード決済の手数料は誰が負担しますか?
サービスを利用する支払い側が負担します。利用時の手数料は支払い額の3.0%で、最低1,500円です。(振込手数料は本手数料に含まれます)
Q. 利用上限はありますか?
基本的には、手持ちカードの利用限度額の範囲内で利用します。材料費や外注費の支払いに使う場合は、他の経費とあわせた枠管理が重要です。
まとめ:選択肢の一つとして利用環境を整えておく
製造業の資金繰りでは、「受注があるか」だけでなく、「調達・生産・納品・入金のタイミングがどうズレるか」を見る必要があります。
とくに、材料費や外注費が先行する月は、利益が出る案件であっても、手元資金だけが一時的に厳しくなることがあります。
請求書カード払い byGMO は、そうした局面で、銀行振込指定の請求書をカード払いへ切り替え、支払いタイミングを調整するための選択肢です。登録は無料で、初期費用や月額料金はかかりません。一方で、最大約60日という日数は固定ではなく、所定の審査や対象費目、カード条件の確認も必要です。
設備投資には融資、日々の材料費や外注費のズレには請求書カード払い、というように、資金調達手段を使い分けられる状態を整えておくことが、安定した生産活動につながります。
繁忙期や大型案件の前に、まずは自社で使える条件かどうかを確認しておくと、必要なときに判断しやすくなります。
「請求書カード払い byGMO」の特徴
・支払いを最大60日延長し、キャッシュフローを改善
・手数料は一律3.0%(最低手数料1,500円)
・簡易審査のみでオンライン完結、即日利用可能
・振込名義人を自社名に設定でき、取引先に知られない
・上場企業GMOペイメントゲートウェイの信頼性
仕事はあるのに資金繰りに追われる状況から、手元資金に余裕を持ち、次の成長機会を掴む経営へ。その一助として、BPSP(請求書カード払い)という選択肢が存在します。
まずは登録だけ済ませておき、いざという時の『お守り』として持っておくことから初めてはいかがでしょうか。
サービス紹介
請求書カード払い byGMO
「請求書カード払い byGMO」は、GMOペイメントゲートウェイが提供する、銀行振込指定の請求書をクレジットカード払いへ切り替えられるBPSPサービスです。
【請求書カード払い byGMO の特長】
- 支払いをカード決済へ
売り手側の指定に関わらず、買い手側の判断でカード払いが可能になります。 - 借入なしでキャッシュフロー改善
融資手続き不要で、支払い期日を最大約60日後まで先延ばしできます。 - 業界最低水準の手数料
コストを抑えた低率な手数料設定により、継続的な利用をサポートします。
※利用には所定の審査があります。また、延長日数は決済日やカードの引き落とし日により異なります。

執筆者
PX+ byGMO編集部
PX+ byGMO編集部は、GMOペイメントゲートウェイによる、決済・Payment Experience(PX, 決済体験)領域に特化した専門メディアチームです。
決済・EC運営・キャッシュレス全般に関する最新動向や実務ノウハウ、成長企業の事例をもとに、ビジネス成長に役立つ実践的かつ信頼性の高い情報を編集・監修しています。
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